ジャーマントレーナー。
もとは軍のトレーニングシューズで、シンプルで普遍的なデザインから様々なブランドにて復刻やこのソースを用いた商品が展開されている。
今回は、そんなジャーマントレーナーの種類(用途)やブランドについて確認していく事にする。
コンテンツ
ジャーマントレーナーの種類とデザインソース
以前の記事でくわしく触れているが、ジャーマントレーナーはミリタリーシューズ。西ドイツ軍の訓練靴として採用されたのがそのはじまり。
ジャーマントレーナーについて
現代のスニーカーにおいて、ミリタリーアイテムをデザインソースにしているものは無数に存在しており、ジャーマントレーナーも例外ではない。
しかし、ひとくちにジャーマントレーナーといっても、いくつかの種類(オリジナル)が存在する。
さっそく確認していこう。
屋内用
レザーアッパーにブラウンのガムソール。
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もっともよく知られているジャーマントレーナーがこちらのタイプだろう。
こちらはジャーマントレーナーのなかでも「屋内訓練用」のものに該当する。シンプルデザインが光るベーシックスニーカー。軍ものらしいルックスだ。
ミリタリーデザインと機能美について
ホワイト・ガムソール
屋内用ジャーマントレーナーの代表カラーといえばこのホワイト。
この白レザーの仕様は「訓練生」に支給されていたものにあたる。
そう、実は色によって種類がわけられておりヴィンテージのジャーマントレーナーを探した場合にもっとも見つけやすいのはこちらのホワイト。
※そうはいってもオリジナルは数が少ない
白スニーカーのおすすめでもよく紹介される、シンプルデザインの極み。
白スニーカーのおすすめについて
ブラック・ガムソール
そして、同じく屋内訓練用のブラックアッパー。
この黒色のモデル、オリジナルでは「教官用」であり、白(訓練生用)に比べ本当にタマ数がなく希少なもの。
ヴィンテージでみつけるのは非常に困難であり、マイサイズで状態も考慮して探すとすればさらに困難。
後述する復刻版や、各ブランドごとにアレンジされたものが商品化されている為、その中であれば選ぶことができる。
黒レザーにガムソールの落ち着いた配色はコーディネートにもすんなりと馴染み非常に使いやすい。多くの復刻がなされているのもうなづける。
屋外用
そして、ネイビーとブルーのコンビが目を引く屋外仕様がこちら。
教官用のブラックとともにオリジナルをみつける事は非常に困難。
ジャーマントレーナーの代名詞であるガムソールではないタイプ。後部を巻き上げたソールに凹凸のあるソールデザインも特徴で、どこかマラソントレイル系のスニーカーに通ずるものがある。
秀逸デザインスパルウォートのマラソントレイル
以上、3種類がジャーマントレーナーのオリジナルデザイン。このように用途によって屋内訓練生用・屋内指導員用・屋外訓練用とに分けられていた。
では、現代で各ブランドが展開している復刻、アレンジされたジャーマントレーナーについても確認していく事にする。
ジャーマントレーナーのブランド
ジャーマントレーナーはそのシンプルかつ洗練されたデザインにより様々なブランドよりリリースされている。
その中にはオリジナルに忠実なものもあれば、ガラッとデザインをかえ装飾性を持たせたモデルも存在する。
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ハイブランド
ジャーマントレーナーの特徴として、真っ先に注目されるのがハイブランドにおける展開。
スポーティでカジュアル色のつよすぎるスニーカーであれば敬遠される所だが、ジャーマントレーナーのミニマルデザインは数あるハイブランドに採用され、展開されている。
メゾンマルジェラ
代表的なブランドではMaison Margiela (メゾン・マルジェラ)。
1988年にパリにて設立。2015年にはメゾンマルタンマルジェラから現在のメゾンマルジェラに改名。デザインはもちろん、衣服に対するコンセプト、構築、ショースタイルなど歴史的にも重要な位置を占める世界的なブランド。
ブランドのジャーマントレーナーは非常に支持もあり、指名買いする人も多い名品。
オリジナルの洗練されたデザインを踏襲しつつもブランドらしく上品に加飾されたつくり。
カラーを変えるのはもちろんガムソールベースや、屋外用のトレイルベースのデザインなどバリエーションも多岐に渡る。
足袋から着想を得たジャーマントレーナーも存在し、個性的ながら支持のある一品。ハイブランドならではのアプローチである。
ディオールオム
ディオール・オムは、クリスチャン・ディオールのメンズラインとしてはじまったブランド。
ディオールのジャーマントレーナーといえば屋内用白ベースに黒ラインが特徴のシンプルなモデルが代表的。
原型がミニマルデザインゆえに多少の装飾がともなってもバランスが損なわれることはない。
モード、クラシカルな雰囲気ともマッチングが良いのがこのジャーマントレーナー。
復刻版・レプリカ
そして、オリジナルのディテールに忠実に復刻し、特徴そのままに履く事ができるモデルやブランドもある。
タナカユニバーサル
タナカユニバーサルは1942年に創業した日本の靴卸のメーカー。倒産したスロバキアの工場から現地の機械を譲り受け、当時の技術でジャーマントレーナーを復刻している。
1994年に廃版となったジャーマントレーナーを世界で初めて復刻したのがこのタナカユニバーサル。
装飾性を廃したオリジナルに近いつくり。スロバキア製スニーカーらしいシンプルながらほどよい主張、機能美がここにある。
じっくり履きこみたくなる一足だ。
リプロダクションオブファウンド(REPRODUCTION OF FOUND)
こちらのジャーマントレーナーはライニングもレザー。オリジナルを再現しながらも上質にアップデートされている。
ジャーマントレーナー は硬派なミリタリースニーカーとしても華やかなデザインスニーカーとしても両立できる希少な存在だといえる。
リプロダクションオブファウンドのジャーマントレーナー購入レビューはこちら
まとめ
以上、ジャーマントレーナーの種類とブランドについて。
機能美の集合といえるミニマル、シンプルデザイン。ミリタリースニーカーならではの特徴といえるだろう。
ゆえに各ブランドからアレンジし展開されてもベースが損なわれない。オリジナルに近いものを選ぶか?装飾性に富んだものを選ぶか?
多くのバリエーションから選ぼう。セレクトも愉しい。