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パンツ(ボトムス)の裾上げとは?
裾上げとは?
パンツの裾を切って調整し適正な箇所に仕上げる事。丈詰めとも呼ばれる。
この裾上げ、デニム(ジーンズ)においても非常に重要な処理でありお洒落な着こなしには欠かせない。
ではいったい何が重要なのだろう?
いくつかにまとめてみる。
デニム(ジーンズ)における裾上げの重要性
印象を変える→ 裾はパンツの印象が集中する箇所。くるぶし丈にカットすれば軽快に少しためてクッションをつけて穿けばボリュームを出せる。ロールアップ前提で丈を決めるのもひとつ。
引きずらない→裾をひきずる程の長さで穿いてしまってはジーンズのシルエットも崩れる。引きずった箇所にはダメージが加わりやがてボロボロになってしまう。適正な長さに裾上げする事でそれを防ぎスッキリと着こなす事が可能。
ステッチの処理→ 代表的なものとしてはふたつ。ひとつ目はシングルステッチ(本縫い)。表と裏が同じ縫い目になる通常の縫い方。ふたつ目はチェーンステッチ。元々はヴィンテージのデニムに施されていた処理。有名なユニオンスペシャルをはじめとする特殊ミシンによって縫われる。
以上のように裾の処理によって利便性やビジュアルなど様々に変わってくる。色落ちとの関係性についても掘り下げていこう。
パンツ(ボトムス)のロールアップについてはこちら
裾の処理による色落ちの違い
では裾上げによってデニムの色落ちはどのように変わるのだろう?
裾のアタリ: 短くカットすれば擦れない為色落ちはゆるやかに、少し長めに裾上げすれば靴などにこすれ色落ちは進んでいく。ロールアップを頻繁に行っていればアタリはほぼ出ない。
実際自分のプチスタンダードの場合、基本ロールアップでしか穿かない為ほぼ色落ちが進んでいない。1000時間経過時の状態をて確認するもアタリは見られない。
例えばロールアップせずに溜めて穿いた場合は全く違った色落ちを見る事ができただろう。
ステッチによる色落ちの違い:シングルステッチであれば真っすぐ縦のパッカリング。チェーンステッチであれば捻れによるナナメの色落ちが進んでいく。洗いをかけた後乾燥機に放り込めばそのアタリはよりはっきりと現れる。
このようにどう裾上げをするかはアタリ(色落ち)の方向性を決める事でもある。
穿き込みを進めているアーペーセーのプチスタンダード。通常であれば真っすぐタテに色落ちするパッカリングが見れる所だが穿き方が違う為そうはならない。
では裾のアタリを含む1300時間経過の色落ち進捗について確認していこう。
前回までの色落ちはこちら
a.p.c(アーペーセー)デニム1300時間目の色落ち
ジーンズ:a.p.cプチスタンダード(プチスタ)
着用時間:1300時間
洗濯:未洗い(ノンウォッシュ)
着用環境:ロールアップ穿き・室内、室外半々
全体像
1000時間を越えた辺りから急に青みが増して来た。色落ちが進行しているのに逆行して色が深くなっているような印象を受ける。この感じが独特。だからデニムの色落ちはたまらない。
特に色落ちが進んでいる箇所としてはヒゲと膝周辺。タイトなサイジングで着用の為シワが付く部分の色落ちが特に進んでいる。
プチスタンダードデニム(ジーンズ)各部位の色落ち
正面ヒゲ
深くシワが付いている。擦れた表面のデニム地が白く抜け自分仕様のヒゲが作られてきている。
正直放っておいてもメリハリがつくであろう部位。そのまま穿きこもう。
膝裏(ハチノス)部
ハチノス(膝裏)。穿き込む事により生地が伸びハチノスのシワもずれてしまう。少しズレつつもしっかりメリハリが付いてきた。
細い線状のハチノスをつくりたければズレをなくし穿き込む必要があるのだがそこまで神経質に穿くつもりはない。
膝部
放射線状に現れるアタリ。膝をつく事は基本無い為不自然なダメージはない。
足を組んだり屈伸が入る事で徐々に色落ちが進んできている。
裾部
前述したが1300時間経過した時点でも色落ちは進んでいない。
むしろ不自然なアタリがつかないように折り返し箇所を代えたりして穿いている。
股部
擦れて破れる箇所はこちら。アタリは付いてきているがまだまだ大丈夫。
バックポケット
ポケットに物は入れていない。全体的に少しづつアタってきている。股のダメージに注意し自然に色落ちを進めていきたい箇所。
以上が1300時間目アーペーセープチスタンダードの色落ち。裾以外は順調に色落ちが進んでいる。(むしろ裾は過度に色落ちさせないつもりなので順調ともいえる)
デニムの色落ちとしては中期に差し掛かった所だろうか。ロールアップした裾がはっきり色落ちする頃にはまだもう少しかかるだろう。
あせることは無いじっくり進めていこう。
色落ちの続きはこちら