財布が欲しい。
カジュアルすぎず綺麗すぎず、サイズは大きすぎず小さすぎず。エイジングだって楽しみたい。
そんな財布を探していた。
我儘な条件なのだろうか?
随分と前から調べているのだが中々思うように見つからない。
しかし、モノ選びは悩んでいる時こそ楽しいもの。
いつものようにワクワクしながら財布探しを進めていた。
ワイルドスワンズのパーム
そんな中、ようやく自分の条件に合致する財布を見つける事ができた。
それがワイルドスワンズ(WILDSWANS)のパーム。
自分にとっての理想をかなえてくれたウォレット。
ワイルドスワンズ(WILD SWANS)について
ワイルドスワンズは1998年に始まった日本の皮革製品ブランドで職人である鴻野三兄弟により創立された。
ワイルドスワンズの名前は野生の白鳥を意味する鴻の字から付けられている。
パームはワイルドスワンズにおける定番モデル。
ワイルドスワンズのパーム購入レビュー
ようやく購入できたパームの財布。
WILDSWANSの文字が記されたシックな雰囲気の箱。
期待は高まるばかりである。
さっそく開封していこう。
財布本体の他には商品の説明書きとスリッカーが同梱されている。
スリッカーとは?
コバ(革の切断面)を磨くためのレザークラフト工具のひとつ。
コバは革製品のつくりの良さを判断するのに重要な箇所でそのコバを磨くための道具がスリッカー。
コバのメンテナンス道具を付属品に付けるという所にブランドの強いこだわりが見える。
パームの特徴
そしていよいよ財布本体。
革の質感とコンパクトなサイジング。
ワイルドスワンズのパームの特徴に関して大きくとらえるとこの2点に集約される。
小さいウォレットだけなら他にもある。
革の質が良いだけの財布なら他にもある。
両立しているのがこのパーム。
サドルプルアップの革
サドルプルアップはベジタブルタンニン鞣しを得意とするベルギーの歴史あるタンナー(革生産会社)マシュア社によるもの。
サドルとは馬具である鞍の事。堅牢、頑丈なイメージで耐久性に優れる部分が伺える。
プルアップは革の中のオイルが屈曲によって移動する現象の事を指し、使い込むにしたがって風合いを帯び、変化していくことを示している。
肩(ショルダー)の部位を使用しており強度と柔軟性を併せ持つのもその特徴。
しなやかながらハリがありバランスが取れた革。
ブライドルレザーとも似て異なる。
同様に堅牢で厚みはあるがサドルプルアップの方が少しばかりしなやか。
ブライドルレザーのベルトについて
![](https://kurono9620.com/wp-content/uploads/2017/12/圧ベルト-320x320.jpeg)
コンパクトなサイズ感
パーム(PALM)は「手のひら」を意味する。
その名のとおり手におさまるコンパクトデザイン。
スペックとしては
H86×W100×D25
となっており厚み以外は一般的な二つ折り財布に比べかなりコンパクト。
自分としては大きい財布はいらない。
クレジット等のカード類がギリギリ入る程度の小銭入れでもかまわないと思っていた。
しかし札を畳まず収納できるものにするかについては最後まで迷った。
同じくワイルドスワンズのタングもその候補ではあったが札をそのまま収納することはできない為最後まで悩んでいた。
さらにサイズアップするのであればグラウンダーも定番。
この3種の中ではタング(コインケース)→パーム(ミニ財布)→グラウンダー(二つ折り財布)
の順でサイズが大きくなっていく。
自分としては用途と好みから判断しパームに決定。
コンパクト仕様にも関わらず札もカードも専用の箇所に直接収める事ができる。
最低限の大きさと高い品質。
求めていた財布はここにあった。
財布の収納部について
パームの収納は
札入れ:1万円札がギリギリ収納できる幅。必要最低限の大きさ
小銭入れ:仕切り(タン)がありカードも5枚程度まで収納可能
本体裏カード収納:1枚収納でき、IC付きのものを使う際にも便利
の大きく3つに分かれる。
札入れ部
小銭入れ部
小銭入れ部内のカード仕切り
背面カード入れ部
スナップ開閉しないと札入れ部、小銭入れ部ともにアクセスできない為少し慣れが必要だが最小限のサイズだからこその仕様。
スナップ部の高級感のあいまって開閉するのも愉しい。
せっかくのコンパクトサイズ。入れすぎは全体がふくれてしまうため必要分収納し使っていきたい。
競合した財布について
購入までに迷った他の財布について。
同じくワイルドスワンであれば先ほども述べたタング。
他のブランドであればやはり定番的ブランドのホワイトハウスコックス(White house Cox)やエッティンガー(ETTINGER)。
サイジングと革のバランスが良いコルボ(CORBO)や機能的なアブラサス(abr Asus)。
このあたりの財布はよくよくチェックしていた。
大きさや用途によっては別のものを選んでいた可能性はある。
コバの処理とワイルドスワンズの職人技
以上非常に悩みつつ選ぶ事ができたワイルドスワンズのパーム。
そしてご覧いただきたいのはこのコバの処理。
実に綺麗。革製品におけるつくりの良さは細部に現れる。
処理が甘ければ剥がれ、裂けがおきやすくそこから破損がひろがっていく。
こういった職人技があってこそ長い間安心して使い込みエイジングを楽しむ事ができる訳だ。
ステッチワークも素晴らしい。
ワイルドスワンズの革製品が評価が高い理由はここにある。
使い込み自分仕様に馴染ませていきたい。
一年使用後のパームとメンテナンスについてはこちら
![](https://kurono9620.com/wp-content/uploads/2019/07/fullsizeoutput_230d-320x320.jpeg)