量産型ファッション。
一度は聞いた事があるであろうフレーズ。
今回はファッションにおける量産型スタイルについて。
量産型ファッションとは?
では、量産型ファッションとはどんなものを指していうのだろう。
量産型ファッションのはじまり
まずは量産型ファッションの始まりについてみていく事にする。
随分とさかのぼる事になるが、おおよそ2000年代の後半から学生ファッションの「かぶり」がメディアに取り上げる様になったのが始まりといわれている。
同じような格好や服装のかぶり。
女性の双子風メイクの流行も相まって少しずつ一般に浸透していった。
その頃の記事によると、メンズにおいては下記のような例がかぶり(量産型ファッション)としてあげられている。
トップス:デニムシャツ(またはチェックシャツ)
ボトムス:チノパン
なんのことはない組み合わせにも感じるし、今でもよく見るような気もしている。しかし、同じエリア内(例えば同じ店や乗り物などの空間)に多数同じ格好の組み合わせの人がいるとなれば違和感を感じるのではないだろうか。
当ブログ開設時(2017年)でいうならば下記のようなコーディネートも量産型ファッションにあたる。
トップス:チェスターコートまたはMA-1をはじめとしたビッグシルエットのブルゾン
インナー:ハイネックセーター・ドロップショルダーのトップス
ボトムス:スキニー・ワイドパンツ
シューズ:ハイテクスニーカー・革靴
以上は当時のノームコアの流行も相まって非常に人気があったアイテムと組み合わせ。
シンプルな着こなしの為、現在でもそのままではなく敵所にに取り入れるのであれば違和感なく使用する事ができるだろう。
そして量産型ファッションは現在にも続いていく。
昨今ではWEB、SNSから取り入れられる情報により同じ服や組み合わせが使われる事は非常に多い。
同じものを参考とするならば当然同じような「かぶり」が発生するケースは増えていくだろう。
意図していてもしていなくとも。
量産型ファッションは格好悪いのか?
では、この「かぶり」といえる量産型ファッション。皆と同じ格好をしているという事になるが、はたして格好悪いものなのだろうか?
というのも量産型ファッションは「格好悪い」「ダサい」という意見を耳にする事があるから。
具体的に確認していこう。
量産型ファッションのメリット
最初に話しておくと個人的に量産型ファッションは悪いものだと思っていない。
何故なら、もともとがファッションの発信者側(作り手)の人たちが考え、提案しているものだから。
売る為、オススメする為に雑誌やコーディネート記事やショップのマネキンにも取り入れられており基本的にはバランスが整えられたものが多い。(おかしな組み合わせもあるだろうが)
ファッションにおいてそこそこの見栄え、おかしく見えない最低ラインを速やかに越えることができる。
そんなものはつまらない。という反応も返ってきそうだがこういったファッションは効果的でとても便利な側面がある。
量産型が格好悪いといわれる理由
しかし、それでも量産型ファッションは「格好悪い」「ダサい」と揶揄される事がある。
いったいなぜ?どこがそうさせるのだろうか?
下記の通りまとめてみた。
◉ 服に着られている
◉ スペック(イケメンとの比較、体型)が浮き彫りになる
◉ 誰かの真似
◉ 格好つけている
◉ 隣の人と同じ
◉ ひたすらにかぶる
このあたりだろう。
他人と同じは個性がない。発信者からのただの受け売り。といったネガティブなワードも浮かぶ。ゆえに量産型ファッションはもろ刃の剣。
皆と同じ格好ゆえに洗練されたイメージからは離れていくという難しい部分も併せ持つ。
もちろん他人と違う格好をしなくてはいけないという訳ではないが、本当は皆と違うおしゃれがしたい。
そんな人も多いはず。
皆と違う格好がしたい。でも人と違う格好をするのは怖い。
量産型ファッションの正しい使い方
では、この量産型ファッションと上手につきあっていくにはどうしたら良いのだろうか?
2点大きなポイントとなるであろう部分を取り上げてみた。
確認していこう。
部分的に取り入れる
ひとつめは量産型ファッションは部分的に取り入れるという事。
全面的にとりいれれば皆と同じそのままの量産型ファッションとなる。
それなりに流行やバランスを重視するのであれば良いのかもしれない。
しかし、少しひねりが欲しい。皆と同じではつまらないという事であれば何か考えていく必要がある。
方法としては量産型ファッションを部分的に採用するという事
例えば同型の量産型でも別色を選択したり。
シルエットのみを取り入れそのままでの組み合わせは避ける事でただの受け売りではなく自身のコーディネートとして構築する。
着たいブランドの中から選ぶ
もうひとつは自身が普段愛用しているブランドから選ぶ事。
ブランドによってその方向性や志向は違う。量産型ファッションとしてコンテンツで紹介されているものをそのまま取り入れるのではなく、普段自分が使用しているブランドのアイテムでその方向性のみを採用し組み合わせる。
例えば黒スキニーが取り上げられているとしてタイトなサイジングとシルエットのみを取り入れる。
トップスはサイジングや配色のみ量産型を参考にし、構築する。
これによりただの量産型ファッションを回避する。
以上からわかるとおり量産型ファッションは実は難易度が高いものだと考える。
ただ組み合わせるだけでは既視感のある受け売りになりやすいからである。
この考えは流行服とも重なる
支持の多い着こなしには必ず理由があり、魅力があるもの。量産型ファッションを観察し取り入れ方や見え方を磨いていくが必要があるだろう。
量産型ファッション。個性をつくりだす素はここにあった。
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