カジュアル使用をメインに、キレイなコーディネートを行う際にも使えるベーシックシャツが欲しい。
ユニクロや無印良品を中心に安価ながら良質なコスパに優れたシャツも多数存在する。しかし、今回は、よりシルエットや素材、つくりなど細部にこだわったものを手にしたい。
このように考え検討し、今回購入に至ったのがこちら。
インディヴィジュアライズドシャツ(INDIVIDUALIZED SHIRTS)のオックスフォードシャツ。
インディビジュアライズドシャツ(INDIVIDUALIZED SHIRTS)のオックスフォードシャツ
インディビジュアライドシャツとは?
INDIVIDUALIZED SHIRTS(インディビジュアライズドシャツ)について
インディビジュアライズドシャツ(INDIVIDUALIZED SHIRTS)は1961年、アメリカはニュージャージー州のアンボイにて創業した専業シャツメーカー。
元々カスタムシャツを専門に取り扱う小規模な展開であったが、現在ではカスタムメイドとしてはアメリカ国内シェアトップを誇る有名ファクトリーとなっている。
高級百貨店や専門店のカスタムオーダーシャツも手掛け、歴代の大統領やスポーツ選手、ハリウッドスターが顧客リストに名を連ねている。あのブルックスブラザーズのカスタムシャツ部門を約40年も任されていた事から、そのクオリティはお墨付き。
ボタンダウンシャツを選ぶのであればまずインディビジュアライズドシャツ。そう考えても差し支えないだろう。
社長ジム・ヘイザー氏による「私たちのシャツの完成度は90%、人が着る事で100%になる」という言葉のとおり着込んでいく為のシャツだといえる。
INDIVIDUALIZED SHIRTS オックスフォードシャツの種類
実力派ブランド、インディビジュアライズドシャツの定番アイテム、それはオックスフォードのボタンダウンシャツ。
インディビジュアライズドシャツのオックスフォードシャツは非常に多くの種類が存在し、用途や好みによって様々に選んでいく事ができる。
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まずは素材の違い。
同じオックスフォードといっても糸の番手、織りによって厚みのあるモデルや薄手の軽快なものまで、様々に存在する。
実際に確認していこう。
ピンポイントオックスフォード(PINPOINT OXFORD)
もっとも薄手なものがピンポイントオックスフォード(Pinpoint Oxford)。
ピンオックス(Pin Ox)とも呼ばれるこちらは、一般的なオックスフォード地よりも細番手の糸で織られており、艶とキメの細かいソフトな触感が特徴。
上品な質感によりカジュアルだけではなくドレス使いにも最適、春夏用としても使いやすい。
ケンブリッジオックスフォード(CAMBRIDGE OXFORD)
やや薄手に位置するのがケンブリッジオックスフォード(Cambridge Oxford)。
ブリティッシュトラッドにも合わせられるような光沢ありの上品な素材感。同時に、織り目に適度な隙間を設け通気性に優れているのも特徴。
凹凸のある素材の為、ドライで汗をかいてもベタベタと密着する事なくサラサラとした触感。ドレス使いカジュアル使いともにバランスよく使用する事ができる。
レガッタオックスフォード(REGATTA OXFORD)
続いてはやや厚手(中厚)のレガッタオックスフォード(Regatta Oxford)。
ヘビーウェイトのピマコットンで織られ、風合いはヴィンテージを彷彿とさせる(ダンリバー社のオックスフォードを再現)。
着込み洗いをかける事で縮み体に馴染んでいく。中厚のオックスフォードならでは質感や洗いざらしのシワ感は絶妙。
グレートアメリカンオックスフォード(GREAT AMERICAN OXFORD)
そして、もっとも厚手なのがグレートアメリカンオックスフォード(Great American Oxford)。
50年代のヴィンテージオックスフォードを再現した肉厚生地。ザクザクとした触り心地もたまらない。
厚みからして、カジュアル使いで繰り返し洗い、自分仕様に馴染ませていきたい。
3種類のフィット(fit)/シルエット
さらに、インディビジュアライドシャツでは基本のフィット(fit)を3種類から選べるように展開されている。
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具体的にみていこう。
クラシックフィット(Classic Fit)
もっともゆとりのあるシルエットがクラシックフィット(Classic Fit)。
胸部、腕まわり、全体的にゆとりがある歴史あるシルエット。インディビジュアライズドシャツにおいてもっとも古くから存在するフィットタイプで全ての基本となるパターン。
60年代発祥のアイビースタイルを継承した伝統的なシルエットがここにある。
スタンダードフィット(Standard Fit)
太すぎず細すぎず中間的な位置に属するシルエットがスタンダードフィット(Standard Fit)。
日本でもっとも人気のフィットタイプでカジュアル、ドレスにも使いやすい。肩部はややきっちりとしながら胸部や腕まわりは適度なゆとりをもち、汎用性も高いベーシックシルエット。
スリムフィット(Slim Fit)
3種類のうちもっとも細みのタイプがスリムフィット(Slim Fit)。
インディビジュアライズドシャツが創業した60年代に流行した細みのフィットモデル。腕と腕まわりを絞ったトリムスリーブが特徴のスリムタイプ。
胸ポケットが廃止されており、実にすっきり。ドレス使いにも適している。
ケンブリッジオックスフォードのスタンダードフィットボタンダウンシャツ CAMBRIDGE OXFORD STANDARD FIT B/D SHIRT
以上のように、多くの選択肢があるインディビジュアライズドシャツ。
そんな中自分が選んだのがケンブリッジオックスフォードのスタンダードフィットボタンダウンシャツ(CAMBRIDGE OXFORD STANDARD FIT B/D SHIRT)。
特徴やディテールについても詳しく確認していく事にする。
シルエット
汎用性と自身の体型、着回しを意識した結果、3種類の中間に位置するスタンダードフィットをセレクト。
こちらが全体像。
肩幅はややタイト、胸部、腕まわりはややゆとりをもたせた非常にベーシックなシルエットだといえる。
緩やかなカーブを描く裾部のカッティング。タックイン、タックアウト両方に使用できる絶妙な曲線。
サイズは14 1/2をチョイス。
一般的なメンズS程度と考えて問題ない。身幅、袖幅がありながらカットが綺麗、その為カジュアルシャツでありながら野暮ったさは皆無である。
襟
インディビジュアライズドシャツのボタンダウンシャツにおいて最大の特徴といえるのが、このS字ロール。
大ぶりの襟に綺麗なロールが抜群の存在感をもたらす。これがあるからシャツスタイルがキマる。ドレスにもカジュアルにもプレスしても洗いざらしでも、最終的にきっちりして見えるのはこの襟元があるからである。
素材
素材はやや薄手に位置するケンブリッジオックスフォードを選択。とはいっても通期で使用できる印象。
みて美しい織りと光沢。
触ればわかるザラ感が気持ち良い。
中厚のレガッタオックスフォードも非常に人気が高いタイプであるがそれよりも若干薄手でわずかにドレス寄り、白の色もケンブリッジの方がピュアホワイトとなる(黄みがなく真っ白)。
綺麗で上品、カジュアルにも使える。非常に美しく実用的なオックスフォード。
ディテール
各部にちりばめられたこだわりのディテールについても確認。
レジンボタン
高級シャツによく使われる貝ボタンではなく、強度を重視したレジンボタンを採用。
各パーツの取り入れ方には必ず意味がある。
胸ポケット
オックスフォードボタンダウンシャツといえば胸ポケット。
元々のクラシックなドレスシャツであれば胸ポケットは付かないものが基本、しかし利便性を追求したカジュアルシャツにはむしろポケットは付いていて当然。ケンブリッジオックスフォードもBDシャツの「らしさ」を当然ふまえたディテールとなっている。
コンストラクションヨーク(袋縫い)
そして、特徴的なのが肩のヨーク部分。
縫い目を見せないトラクションヨークを採用(日本でいう所の袋縫い)し非常に綺麗な仕上がり。ルイジボレッリをはじめとするイタリアのシャツメーカーで見られる技法。
細部にまで抜かりはない。
サイドシームの細巻き縫い
サイドシームにもそのこだわりが。
細巻き縫いの採用。高い縫製技術を必要とし量産シャツではまず見る事ができない。
綺麗な縫製。美しいだけでなく耐久性も高く実力派メーカーならではのこだわりはここにも見受けられる。
まとめ
以上、インディビジュアライズドシャツのオックスフォードシャツについて。
シャツというアイテムは一見するだけではブランドによるつくりやデザインの違いがわかりづらい。
しかし、着用した際にはその微妙な違いが印象となって表れる。
今回INDIVIDUALIZED SHIRTSを購入し、着用する事でその考えは確信へと変わった。
インディビジュアライズドシャツ(INDIVIDUALIZED SHIRTS)のオックスフォード。マイベーシックがまたひとつ加わった。