着こなしやコーディネート提案でもよく話題にあがる「ワントーンコーディネート」。
あわせて「ワンカラーコーディネート」も取り上げられることもあるが、いったいどのように違うのだろう?
着こなしの重要ポイントであるカラー。今回はワンカラーとワントーンの違いとコーディネートについて。考察をすすめていく。
ワントーンとワンカラーの違い
ワントーンとワンカラーは明確に違う。
ワントーンはその名のとおりひとつのトーン(色調)だけが使われている状態を指し、一方のワンカラーはひとつのカラー(色相)のみを使っている状態を指す。
言葉にしただけではどうにもわかりづらい。具体的に確認していこう。
ワンカラーとは?
まずはワンカラーについて。
ひとつの色相だけを使っている状態を指すのがワンカラー。
下記が「赤」のワンカラー。
明るさや鮮やかさが変れども全て「赤」としてくくられる色。
これについてはまず色相(しきそう)について触れる必要がある。
色相とは?
色相とは赤や青、黄や緑など色の区別の事をいう。
赤紫も色相だし黄緑も色相のひとつ。普段使われる「色」はこの色相のことを指して使われることが多い。
赤が好きとか緑が落ちつくとか、そういった場合に使われるのが色相になる。
ワンカラーコーディネート
さらには、コーディネートに置き換えてみるとわかりやすい。
下記が「青」のワンカラーコーディネート。
明るさを変えつつも青色のアイテムのみでコーディネートを組んでいる。
同じ色を使っているのだから統一感が生まれるのがメリット。しかし裏を返せば、その分シルエットやアイテム選び、質感などに比重が置かれるため着こなしとしてはシビアになっていくだろう。
混同されるワンカラーとワントーン
このワンカラーコーデ。実は次に見ていく「ワントーンコーディネート」に比べると紹介される事は少ない。
それどころか「ワンカラー」の事を「ワントーン」として扱われることが非常に多い。厳密にいえば全くの別ものにあたるのだが、言いやすさや錯誤からなのか混同して表現されることが多い。
モノトーンコーデは白・黒・グレーによるワンカラーコーディネートという事になる。
モノトーンの着こなしについて
では本来の「ワントーン」についても確認していこう。
ワントーンとは?
ワントーン、つまりひとつの色調だけを使っている状態。
下記は同じトーン(色調)の赤と青。
そう、色が違っていても同じトーンとなっている。
こちらも同トーン。
どうしても色が違うとわかりづらい部分なのだが、同じくらいの明度・彩度をもっていれば「同トーン」「ワントーン」という事になる。
やはり文字にするとわかりづらい。
実際のコーディネートから確認していこう。
ワントーンコーディネート
同じトーンのものだけを組み合わせるのがワントーンコーデ。
ワントーンコーデならばこのように。
青や茶、グレーを用いていてもワントーンにまとめている着こなし例。
色(色相)が違っていても同じトーンなのがワントーン
色(ここでいう所の色相)が違っていてもワントーン。
これがポイントで、同じ明るさや鮮やかさのものを使っているため統一感がうまれる。色が違うのに加えトーンまで違ったものを組み合わせた場合、チグハグと分離した印象になりやすい。
複数の色を同時に使っている人でもおしゃれに格好良く見える場合、このワントーンが使われているケースも実はよくある。
または知らず知らずワントーンを用いてしっくりくる状態をつくっているケース。
まとめ
以上、ワンカラーとワントーンの違いとコーディネートについて。
カラーについては知れば知るほど奥が深い。
ただひとついえる事は、色はあくまで前向きに使う為ものであり、制限するものではない。
法則は原理にのっとって楽しんで使う。
これこそがカラーを活かしたコーディネート、ひいてはおしゃれそのものであると考える。
ワンカラーにワントーン。色を武器にしよう。