イギリス(英国製)のブーツが欲しい。
愛用中の英国ブランド、バブアーのジャケットとテンダーのデニムに合わせる為、このように思っていた。
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もちろん他国製のブーツと合わせたとしても違和感なく素敵にみえるものも多いだろう。
しかし、今回は生産国やブランドイメージの方向性を揃えたうえでセレクトしたいと考えていた。
と言う訳でイギリス(英国製)ブランドにこだわりさがしていく事にする。
イギリス(英国製)のブーツブランドと種類について。
英国(イギリス・イングランド)製ブーツの種類
まずはイギリス・イングランド(英国製)のブーツと種類について。
まず、ひとくちにブーツといっても様々な種類がある。
ワークブーツやエンジニアブーツ、マウンテンブーツなど。その他にも種類は数多く、用途によりカテゴライズされている。
そんななか、イギリス・イングランドらしいブーツとしてはどんなものがあるだろう?
さっそく確認していく事にする。
カントリーブーツ
まずはカントリーブーツ。
カントリーブーツとは、紳士がアウトドアなどの外出時に使用していたもの。その為アウトドア用といっても上品で、堅牢なつくりとのドレス要素との調和が魅力的である。
英国らしいブーツといわれた場合、はじめに思い浮かぶもののひとつがこのカントリーブーツだろう。
バブアーに代表される英国アウターとの相性も抜群。
品は良く、実用性にも優れた英国を感じさせるブーツとなっている。
サイドゴアブーツ
次はサイドゴアブーツについて。
サイドゴアとは、文字通りブーツ履き口のサイドにゴア(マチ)が施されたブーツ。
ゴムを織り込んだ伸縮する生地を配し、取り回しも良く、すっきりとデザイン性にも優れている。
イギリスはロンドンの靴屋が、ヴィクトリア女王のために脱ぎ履きのしやすいブーツをつくったのが始まりとされており、チェルシーブーツとも呼ばれている。
チェルシーブーツの呼び名については、ロンドンのチェルシー地区に由来し、のちにビートルズやモッズたちの間で広まっていった。
英国の定番ブーツの代表格、サイドゴア(チェルシー)。
チャッカブーツ
続いてはチャッカブーツ。
「チャッカ」とは乗馬競技であるポロのゲーム単位の事で、このポロの際に使われたブーツである。
紳士の競技であることから、カジュアルな雰囲気はありつつも一定のドレス感はたもたれている。
くるぶしを覆う程の丈感と少ない(2〜3)の紐穴。
キレイな着こなしに合わせれば品良くまとまる。汎用性の高いカジュアルブーツといえばコレ。
イギリス(英国製)のブーツブランド
では、英国(イギリス)のブーツブランドについても確認していく事にする。
※メイドインイングランド(英国製)中心に取り上げていくがブランドや製造時期によっては生産国が異なるものもある
トリッカーズ(Tricker’s)
英国のブーツブランドとして真っ先に名前あげられるのがトリッカーズ(Tricker’s)。
トリッカーズは1829年にジョセフトリッカーにて創業。靴製造の聖地であるノーザンプトンにおいて最古のシューズメーカーとしても知られている。
英国王室のお墨付きであるロイヤルワラントも与えられた由緒あるブランド。
そんなトリッカーズの代表作といえば、先にも述べたカントリーブーツ。なかでもストウ(STOW)はブランドの大定番。
無骨で堅牢なつくりに繊細なブローギングが魅力の英国ブーツ。
ストウの素材違いであるモールトン(MOLTON)も非常に人気。
gorse calf leatherと呼ばれるカーフと違う鞣しを行なっている革を使用しており、汚れにもつよく、よりアウトドアに適したモデルとなる。
一般的にはブローグありのサイドゴアは珍しいがトリッカーズではこちらも展開されている。
ラフなカントリーブーツやアクティブに使えるサイドゴアでもどこか上品。これは伝統あるトリッカーズだから成せる技であろう。
チーニー(CHEANEY)
続いてはチーニー(CHEANEY)について。
チーニー(CHEANEY)は1886年ノーザンプトンの郊外デスバラーにて設立。
歴史あるクラシックなデザインでコストパフォーマンスも高く評価も高い注目のブランドである。
ドレスシューズがメインでありながら英国らしいブーツも多く展開。
ベーシックなつくりのサイドゴア、チャッカは流行にとらわれる事なく愛用していく事ができるだろう。
クラークス(clarks)
続いてはクラークス。
クラークス(clarks)は1825年にサイラスとジェームス両氏によって始まったブランドで、イングランド南西部のストリートという街に本社を置いている。
このクラークスの代表作といえばデザートブーツ。
かたちとしてはチャッカブーツに似ているが、発祥も砂漠(デザート)の行軍用をモチーフとしている為、別物にあたる。
カジュアル使いに最適なクラークスの大定番。
クラークスデザートブーツの特徴と着こなしについて
アルフレッドサージェント(Alfred Sargent)
アルフレッドサージェント(Alfred Sargent)について。
1899年に創業。ノーザンプトンのラシュデンの工房ではじまり4代にわたる親族経営で現在に至る。
短靴も含めたくさんの種類を展開しており、英国らしいチャッカブーツやサイドゴアブーツも多く展開しているブランド。
チャッカブーツ。
サイドゴアブーツ。
シンプル、クラシックなテイストが多くコストパフォーマンスにも優れた老舗メーカー。
サンダース(SANDERS)
そして次の英国ブーツブランドはサンダース(sanders)。
1873年にサンダース兄弟によりはじまった靴の聖地ノーザンプトンのメーカーで、国防省に供給される靴の生産も任されている実力派ブランド。
定番のミリタリーブーツやミリタリーチャッカなどが有名。
タフなルックスにカーフを使用したポリッシュドレザーが美しく光る名品。
スウェードの上品なブリットチャッカ。
無骨なディテールとドレス感がほどよく共存しており魅力的。
クロケット&ジョーンズ(Crockett&Jones)
クロケット&ジョーンズは1879年、チャールズ・ジョーンズ氏とジェームズ・クロケット氏によりノーザンプトンで創業。
ジョージ6世(ヨーク公)の訪問を受けた事や、1990年にクイーンアワードを受賞したことからもその品質が認められる歴史あるメーカー。
ドレスシューズはもちろん、ブーツにも名品は数多く存在する。
カントリーブーツであるコニストンも有名。
上品。アウトドアブーツとしてのラフさは残しながらも美しいシルエット
が保たれている。
サイドゴアブーツ(チェルシー)。
上質な革が活きている。非常にきれいなドレスブーツ。
品質の高さがよくわかるチャッカ。
歴史がありながら現代的解釈をしっかりと持ち、ショップの別注品も積極的に取り組んでいる柔軟な老舗メーカー。
品質とデザインのバランスが素晴らしい。
ドクターマーチン(Dr.Martens)
日本国内でも非常に人気の高いドクターマーチン。
ドイツ人医師クラウスマルチン氏が開発したラバーソールを英国のRグリップ社が提携したのがそのはじまり。
ドクターマーチンも英国靴の聖地であるノーザンプトンにおいてブーツ販売を開始したブランドである。
大定番の8ホール。他の英国ブーツとはニュアンス、デザインもことなり個性的な一品。ロッカーに愛されてきたアイテムなのもありラフな雰囲気がたまらない。
3ホールの短靴やレースアップブーツはもちろん有名であるが、サイドゴアブーツにマーチン独自のエアクッションソールを配したモデルも存在する。
通常のサイドゴアブーツに比べアクティブな雰囲気。ドクターマーチンらしさがうまく加味されている。
チャーチ(church)
1873年3兄弟の性をとり名付けられたチャーチ(church)は英国のノーザンプトンで創業。
「英国の良心」と呼ばれコストパフォーマンスの優れたものづくりを続けてきた。1999年にはプラダグループの傘下とないり伝統的なモデルと現代的でデザインの両柱を提案し現在に至る。
老舗ブランドらしく、チャーチ英国を感じるチャッカやサイドゴア(チェルシー)ブーツも展開されている。
チャッカブーツのサハラ。
クラシックなサイドゴアブーツ。
ブランドが誇る丁寧なつくりは、メンテナンスを行うことで長きに渡り使う事ができるだろう。
ローク(Loake)
そしてローク(Loake)。
1880年ローク三兄弟によりノーザンプトンはケタリングのキングストリートにて創業。
1910年ごろからアーミーブーツを提供し、ウッドストリートにある工場にて製造を続け2007年にはロイヤルワラントを受けるにまでになる。
歴史的にはドクターマーチンのレースアップに並びロッカーに愛用された事でも知られるロークのブーツ。
骨太で個性的なデザインは英国のドレスよりのシューズメーカーがあるなかでは希な存在。
まとめ
以上、イギリス(英国製)ブーツの種類とブランドについて。
カントリーブーツ、サイドゴアブーツ、チャッカブーツを中心に代表的な英国ブーツとブランドについて取り上げてきた。
上記以外の種類やブランドも存在する為一部となるが、このように「英国らしさ」でブーツを絞り込み、探していくのは楽しい。
聖地といわれるノーザンプトン発のブランドがほとんどだったのも非常に印象的だった。
種類やテイストが異なるアイテムが多いからこそ、方向性をあえて決め、をもうけ、選んでいくのも良いだろう。
英国縛りで決めるブーツ。自分らしい英国定番を見つけよう。
最終的にはこちらに決定 サンダースのミリタリーブーツ