英国製のブーツが欲しい。
愛用中の英国ブランド、テンダーのデニムに合わせたくてこのように思っていた。
tender co.のデニムについて
もちろん他の国のものと合わせたとしても十分馴染ませて着こなす事はできるのだろう。
しかし、今回はある程度テイストを絞って、統一感をもって組み合わせたい。
このように考えた為、英国ブランドにこだわって探してみることにした。
今回は英国ブーツのブランドと種類について、確認していく事にする。
コンテンツ
英国(イギリス・イングランド)のブーツと種類
まずは英国のブーツと種類について。
ひとくちにブーツといっても様々な種類がある。
ワークブーツ、エンジニアブーツ、マウンテンブーツ、etc.
その種類は多く、様々な用途によりカテゴライズされている。
そんな数ある種類のなか、イギリス・イングランドらしいブーツとしてはそんなものが存在するだろう?そのブランドととも確認していく事にする。
カントリーブーツ
英国らしいブーツといわれ、思い浮かぶもののひとつとしては、カントリーブーツ。
この投稿をInstagramで見る
カントリーブーツとは、紳士がアウトドアなどの外出時に使用していたもの。その為アウトドア用といっても上品で、堅牢なつくりとのドレス要素との調和が魅力的である。
バブアーに代表される英国アウターとの相性も抜群。
バブアービデイルSL購入レビュー
品良く、実用性にも優れた英国を感じさせるカントリーブーツ。
サイドゴアブーツ
次にサイドゴアブーツ。
この投稿をInstagramで見る
サイドゴアとは、文字通りブーツ履き口のサイドにゴア(マチ)が施されたブーツ。
ゴムを織り込んだ伸縮する生地を配し、取り回しも良く、すっきりとデザイン性にも優れている。
イギリスはロンドンの靴屋が、ヴィクトリア女王のために脱ぎ履きのしやすいブーツをつくったのが始まりとされており、チェルシーブーツとも呼ばれている。
チェルシーブーツの呼び名については、ロンドンのチェルシー地区に由来し、のちにビートルズやモッズたちの間で広まっていった。
英国ゆかりのサイドゴア(チェルシー)ブーツ。
チャッカブーツ
もうひとつはチャッカブーツ。
チャッカブーツは乗馬競技であるポロで使われていたものがその由来。「チャッカ」とはポロのゲームの単位の事。
紳士の競技であることから、カジュアルな雰囲気はありつつも一定のドレス感はたもたれている。くるぶしを覆う程の丈感と少ない(2〜3)の紐穴。
キレイな着こなしに合わせれば品良くまとまる。汎用性の高いカジュアルブーツ。
英国のブーツブランド
では、英国(イギリス)のブーツブランドについても確認していく事にする。
トリッカーズ(Tricker’s)
英国のブーツブランドとして真っ先にあげられる事も多いのがトリッカーズ(Tricker’s)。
1829年にジョセフトリッカーにより創業。靴製造の聖地であるノーザンプトンにおいて最古のシューズメーカーとしても知られている。
英国王室のお墨付きであるロイヤルワラントも与えられた世界的ブランド。
トリッカーズの代表作といえば、先にも述べたカントリーブーツ。
無骨で堅牢なつくりに繊細なブローギングが美しい定番。
紳士のアウトドアスタイルに上品にかつ実用的にキマる。
一般的には少しめずらしいブローグありのサイドゴアも展開されている。
チーニー(CHEANEY)
チーニー(CHEANEY)は1886年ノーザンプトンの郊外デスバラーにて設立。歴史あるクラシックなデザインでコストパフォーマンスも高く評価も高い注目のブランド。
ドレスシューズがメインでありながら英国らしいブーツも多く展開。
ベーシックなつくりは流行にとらわれる事なく愛用できるだろう。
クラークス(clarks)
1825年にサイラス、ジェームス両氏によって始まったブランドであるクラークス(clarks)。
イングランド南西部のストリートという街で始まり現在もここに本社を置いている。
ブランドの代表ブーツといえばデザートブーツ。
かたちとしてはチャッカブーツに酷似しているが厳密には発祥も砂漠(デザート)の行軍時に使用していたものをモチーフにしている為まったくの別物。
カジュアル使いに最適なクラークスの大定番。
クラークスデザートブーツの特徴と着こなしについて
アルフレッドサージェント(Alfred Sargent)
1899年に創業のアルフレッド サージェント(Alfred Sargent)。ノーザンプトンのラシュデンの工房からその歴史ははじまった。4代にわたる親族経営で現在に至るノーザンプトンのブランド。
短靴も含めたくさんの種類を展開しており、英国らしいチャッカブーツやサイドゴアブーツも多く存在する。
チャッカブーツ。
サイドゴアブーツ。
シンプル、クラシックなテイストが多くコストパフォーマンスにも優れた老舗メーカー。
サンダース(SANDERS)
1873年サンダース兄弟によりはじまった靴の聖地ノーザンプトンのメーカー。
国防省に供給される靴の生産も任されている実力派ブランドである。
スウェードの上品なチャッカブーツ。
無骨なディテールとドレス感がほどよく共存している。
サンダースの代名詞でもあるミリタリーのブーツ。
タフなルックスにカーフを使用したポリッシュドレザーが美しく光る。
サンダースのミリタリーダービーについて
クロケット&ジョーンズ(Crockett&Jones)
クロケット&ジョーンズは1879年、チャールズ・ジョーンズ氏とジェームズ・クロケット氏によりノーザンプトンで創業。
ジョージ6世(ヨーク公)の訪問を受けた事や、1990年にクイーンアワードを受賞したことからもその品質が認められる歴史あるメーカー。
ドレスシューズはもちろん、ブーツにも名品は数多く存在する。
カントリーブーツであるコニストン。
上品。アウトドアブーツとしてのラフさは残しながらも美しいシルエット。
サイドゴアブーツ(チェルシー)。
上質な革が活きている。非常にきれいなドレスブーツ。
品質の高さがよくわかるチャッカ。
歴史がありながら現代的解釈をしっかりと持ち、ショップの別注品も積極的に取り組んでいる柔軟な老舗メーカー。
品質とデザインのバランスが素晴らしい。
ドクターマーチン(Dr.Martens)
日本国内でも非常に人気の高いドクターマーチン。
ドイツ人医師クラウスマルチン氏が開発したラバーソールを英国のRグリップ社が提携したのがそのはじまり。
ドクターマーチンも英国靴の聖地であるノーザンプトンにおいてブーツ販売を開始したブランドである。
大定番の8ホール。他の英国ブーツとはニュアンス、デザインもことなり個性的な一品。ロッカーに愛されてきたアイテムなのもありラフな雰囲気がたまらない。
3ホールの短靴やレースアップブーツはもちろん有名であるが、サイドゴアブーツにマーチン独自のエアクッションソールを配したモデルも存在する。
通常のサイドゴアブーツに比べアクティブな雰囲気。ドクターマーチンらしさがうまく加味されている。
チャーチ(church)
1873年3兄弟の性をとり名付けられたチャーチ(church)は英国のノーザンプトンで創業。
「英国の良心」と呼ばれコストパフォーマンスの優れたものづくりを続けてきた。1999年にはプラダグループの傘下とないり伝統的なモデルと現代的でデザインの両柱を提案し現在に至る。
老舗ブランドらしく、チャーチ英国を感じるチャッカやサイドゴア(チェルシー)ブーツも展開されている。
チャッカブーツのサハラ。
クラシックなサイドゴアブーツ。
ブランドが誇る丁寧なつくりは、メンテナンスを行うことで長きに渡り使う事ができるだろう。
ローク(Loake)
1880年ローク三兄弟によりノーザンプトンはケタリングのキングストリートにて創業。1910年ごろからアーミーブーツを提供し、ウッドストリートにある工場にて製造を続け2007年にはロイヤルワラントを受けるにまでになる。
歴史的にはドクターマーチンのレースアップに並びロッカーに愛用された事でも知られるロークのブーツ。
骨太で個性的なデザインは英国のドレスよりのシューズメーカーがあるなかでは希な存在。
まとめ
以上、カントリーブーツ、サイドゴアブーツ、チャッカブーツを中心に代表的な英国ブーツとブランドについて取り上げた。
※メイドインイングランド(英国製)中心に取り上げているがブランドや製造時期によっては生産国が異なるものもある
もちろん、上記以外の種類やブランドも多数存在する為一部となるが、このように「英国らしさ」でブーツを絞り込み、探していくのは楽しい。
聖地といわれるノーザンプトン発のブランドがほとんどだったのも非常に印象的だった。
種類やテイストが異なるアイテムが多いからこそある種の縛りをもうけ、選んでいくのもよいだろう。
英国しばりで決めるブーツ。自分らしい名品を見つけよう。