普及しすぎたチェスターコート
チェスターコート(チェスターフィールドコート) 。
冬のアウターとして不動の地位をもつアイテム。
もともとチェスターコートはフォーマル使いにも適するほどカッチリしたコート 。それがカジュアルの着こなしにおいても一気に浸透し、まわりを見渡せばアウターも中でも非常によく目にするコートとなった。
しかし、ここまで普及してしまうと着こなしもマンネリ化し皆が同じ様に見えてくるのが正直な所。
量産型ファッションについて
普通のアイテムだったものが流行により急に溢れ、少しずつ落ち着いた所で定番化していく。
ベーシックアイテム→流行→定番
着こなし自体を見直し、やっと落ち着いて使う事ができる。そんな所だろうか。
ではこのチェスターコートの着こなし。どういったものがあり実際に有効なのか。改めて考察していく。
ありきたりにならない為のコーディネート
パンツ(ボトムス)から考える着こなし
チェスターコートの着こなしを考える上でまず選んでいきたいのがパンツ(ボトムス)。
スリムパンツ
なかでも定番の着こなしとして代表的なのはスリムパンツとの組み合わせ。これはシルエットも整えやすくバランスが良い。
だがあまりにも似た様なコーディネートに溢れている。そんな印象もあるが支持率が高いということは一定以上評価されている着こなしともいえる。上手に使っていきたい。
他にも様々な着こなしが可能。
ワイドパンツ
例えばワイドパンツとの合わせ。
スリムパンツ(スキニー)の組み合わせがマンネリならば太いボトムスという考えも安直な気はするが実際組み合わせてみるとガラリと雰囲気を変えることができる。
裾にテーパードがかかっていればバランスも取りやすい。
デニム
次にあげられるのがデニムとの合わせ。ありふれた組み合わせに感じるが色みや色落ちの度合いによって変化に富んだ着こなしが可能。
ロールアップやカッチリしたブーツとの相性が良くコーディネートを組みやすい。太すぎるデニムはバランスが難しい為注意が必要。
以上のようにベーシックなかたちとプレーンな印象を持つゆえに他の服との組み合わせに依存する。(一枚で羽織ればサマになるタイプのアウターではない)
その為コーディネートについてしっかり考えていく必要がある。
詳しく見ていこう。
チェスターコートのインナー
インナーとしては何を選べば良いだろう?
チェスターコートはテーラードジャケットのようにラペルがあり胸元が開く仕様。その為タートルやハイネックのニット、シャツなどを合わせる事も多く似たようなコーディネートになってしまう事も多い。
チェスターコートのインナーは見える分量が少ないのもあり変化をつけるのが難しい。襟元の印象を左右するが最終的な装飾を加える箇所と考える。(もちろん微差によって印象はかわるがここでは優先順位を下げて考える)
差がつく着こなしのポイント
チェスターコートほど全体のバランスを問われるアウターもない。テーラードをはじめとするジャケットスタイルに似ている。だからボトムスとシューズがキマらなければ全くもってキマらない。
ありきたりではなく少しひねりつつもまとまっている着こなしについて検証していこう。
ワントーン
どちらかというとアイテムではなく色の押さえ方とシルエットだけで構築していく着こなし。しかし、ただ単にモノトーンで全身合わせれば良い訳ではない。このコーディネートの場合スニーカーも黒で統一しているが白ソールを用い抜いているのと足首を出す事で軽さを演出している。
便利な白ソールのスニーカーについて
ワイドパンツとロールアップ
ワイドパンツとチェスターコート。一見相性が良いようにも思えないがチェスターコート自体がとにかくドレッシーに分類されるアイテム。ボトムスが多少太くても受け皿としては十分。クロップド丈までロールアップしクセを適度に調整している。
着こなしのまとめ
以上のようにスタンダードな着こなしからひねりの効いた組み合わせにまで対応できるチェスターコート。
プレーンなアウターなだけに着こなしの幅は広い。
流行しすぎたチェスターコート。それは定番の着こなしとなる。