ニットキャップ。様々な素材やデザインででつくられ、流行にとらわれず、一年を通して使用できる定番アイテム。
同じニットキャップでも、素材や装飾、デザインの違いによりその種類は無数。
ニットキャップの種類について

ワッチとビーニーの違い
そんなニットキャップ、もともとは大きくふたつに分類されている。
それがワッチとビーニー。
今回はこの2種類について、分類や違いも含め確認していく事にする。
折り返しの有無と分類
ではこのワッチとビーニー、どのように違うのだろうか?
元々は
折り返しがあるものをワッチ、無いものがビーニー。
このように言われていた。
しかし、実際の境界線は曖昧で、折り返しがあるものでもビーニーとして取り扱われたり、折り返しがないものでもワッチと呼ばれたり。
つまりは、ポンポン(玉房飾り)が特徴の正ちゃん帽やツバのあるオスロキャップのように、明らかに飾りがあるもの以外のシンプルなものはまとめてワッチ・ビーニーと呼んでいる事になる。
飾りや耳あて付きのキャップも特有の魅力はあるが、シンプルに選ぶとすればやはりワッチとビーニー。
ではそんなワッチとビーニー、もともとの分類である折り返しの有無を基準にもう少し掘り下げいきたい。
ワッチキャップの特徴
では折り返しの有り無しに焦点を当て、違いを確認していく事にする。
まずは折り返しのあるワッチキャップの方から。
折り返し有りによる効果
ニットキャップの折り返し部。こちらがあることでどのような印象を与えるのだろう。
まずはキャップ自体にアクセントがうまれ、折り返しがないものよりも表情がかたちづくられる。
プレーンなかたちが多いニットキャップ。それゆえに、ひとつ折り返しがあるだけでも十分に装飾として作用する。
別記事でもとりあげているが折り返し幅によって帽子の表情も大きく変わる。
また、素材によって折り返しの厚みも変わるため選ぶ際に気をつけて見ていきたい。
肉厚なウールの場合は折り返しでボリュームは大きくなるし、薄手のコットンや麻素材であれば折り返してもそこまで主張しすることはない。
肉厚ウール、ハイランド2000のBOBキャップ

以上のように、折り返しの状態によって帽子に大きなアクセントがうまれる。
つくりたいイメージに沿って選び、使い分けていきたい。
ビーニーの特徴
続いては折り返しのない、いわゆるビーニーキャップについて。
折り返しなし
折り返しが無い。当然スッキリとした印象になるのが最大の特徴。
数あるニットキャップの中で最もシンプルなかたちを持つ、といっても良いだろう。
ボリューム感のあるウールキャップだとしても、折り返しが無いければ途端にスマートな印象に。
薄手の素材であれば尚のことシンプルに見える。
春夏にウールは暑さもあり使いづらい為、綿や麻素材のキャップが好まれる。
その際、折り返しのないビービーを選択すれば、尚見た目にも涼しく使う事ができるだろう。
イスラムワッチ
折り返しの無いニットキャップ代表といえばイスラムワッチ。
帽子自体の長さは短く、頭部にぴったりとフィットするのが特徴。
素材にもよるが薄手のものも多く、頭部にボリュームを出したくない場合にも重宝する。
まとめ
以上のように、ニット帽に「折り返し」があるかないかだけでも、大きな差が見て取れる。
ボリュームをつくりたい。折り返しを含めた素材感で適度に主張させたいのであれば折り返しありのワッチを選びたい。
一方、頭部に沿わせよりすっきり見せたい。薄手の素材感を活かしたいのであれば折り返しなしのビーニーやイスラムワッチが適している。
ニットキャップには素材、デザインによって多くの選択肢がある。
そんな中シンプルなものにこだっていくならばこのワッチとビーニー。
折り返しの有無で選ぼう。