ジージャン(デニムジャケット)といえば色落ち。
着込み、洗いを重ねた後の濃淡ある色落ちを好む人は多い。
そして、それは素材や使用環境、洗濯の方法など様々な要素から成り立ちつくられる。
デニムの色落ち経過考察についてはこちら

デニムに付けられている「糊(ノリ)」もそんな色落ちに関する重要要素のひとつ。
今回は先日購入したLVC506のデニムジャケット(ジージャン)に糊付けし、その方法や仕上がりについて確認を進めていく事にする。

リジットデニムと糊(ノリ)
まずは、リジットデニムと糊(ノリ)について。
本来デニムにつける糊(ノリ)の役割としては工場で裁断や縫製する際に扱いやすくするのがその目的。
その為、リジットデニム(生デニム)を購入した場合、糊(ノリ)がしっかりとついており、バキバキとかたい状態で手にする事になる。
しかし、一般的にはデニムを購入し製品に糊がついたままで着用する事はあまりない。
なぜなら糊がついたままのデニムは非常にかたく着心地がとてもわるいからである。
例外的に、糊を落とすこと無くそのまま穿き込みを推奨するa.p.cのようなブランドもあるが、一度水を通し糊を落とした状態で着用することがほとんどという事になる。
リジットのまま穿いたa.p.cのファーストウォッシュについてはこちら

先日購入したLVC(リーバイスビンテージクロージング)のデニムジャケット(ジージャン)も、糊つきリジットの状態で入手。

今回はワンウォッシュ(一度洗った)後に、自分で糊付けしていこうという考えである。
デニムを糊付けするメリット
では何故、せっかく洗い落とした糊を再びつけようというのか?
それはデニムの着用時のシワをはっきりと定着させ、色の濃淡をつよく出していきたいから。
しかし、その一方でリジットのデニムは洗えば縮む為、一度洗いをかけて縮みを出し切ってから着用したい。
洗えば落ちてしまう糊を補うため再度自分で糊付けを行なっていく訳である。
こういった行為は人工的な作業にあたる為か賛否は分かれる所。だが、あくまでメリハリのある色落ちを追求した結果がこの糊付け。楽しみ方のひとつとして前向きに捉えていきたい。
ジージャン(デニムジャケット)の糊付けと方法
では、さっそくジージャン(デニムジャケット)の糊付け作業に取りかかっていこう。
糊付けの方法
糊付けの方法と流れについて。
下記にまとめてみた。
まずは洗濯(水通し)。
試してみると分かることだが乾いた状態で糊を塗ろうとしても難しい。相当の量を塗布しようとしてもまったくのびないからきれいにつける事ができない。
それもあって水を通し、濡らしてから作業を進めていく。
購入したばかりで汚れもない場合は洗剤は入れず一定時間を水を通すだけでもよいだろう。
※しっかりと縮みを出したい場合はぬるま湯や水通しの時間をかけるなどを考慮
状況によって、通常の洗濯とただの水通しを使い分けて行う。
洗濯(水通し)
今回は、保管時のほこりや汚れを取りきる為通常の手洗い(洗濯)で進める。
色落ちの少ないデニム用洗剤のランドレスで20分のつけおき洗い。
デニム用洗剤についてはこちら

汚れがある訳ではないので擦ったり揉んだりはせずかるい押し洗いに留める。
縮みを出し切る目的もあった為ぬるま湯で行った。
よくすすぎ、洗濯機でかるく脱水し洗濯は完了。
作業環境
注意すべきは作業環境。服装は糊がついてもかまわない格好で行い、場所は濡れても差し支えない所で進めていく。
という事で浴室で行うことにした。

糊付けにはこちらの洗濯のりを使用。
市販されている一般的な特殊なものであれば好みで選んでもかまわないだろう。
糊付け
次はいよいよ糊付け。ジャケットを裏返しにしたまま行う。
ジーンズの場合でもそうだがデニムの場合は裏返しにして糊付けする。デニムの表面に塗布すると見た目にもテカリ、デニムの風合いをそこなってしまう。

手のひらにたっぷり。遠慮して薄付けしすぎると意味がなくなってしまうため大胆に。
最悪落とす事もできる事もあり、多めに塗り広げていく。

ムラにならないようまんべんなく塗布。塗ってすぐは白くなるが馴染むと透明に。

ジージャンの場合、特にハチノスがでやすい腕部は入念に。
デニムとハチノスについて


プリーツの裏もしっかりと塗布。ムラがあるとシワのつき方が偏ってしまうため、確認しながら進めていく。

生地が重なっている部分やステッチ部は少なめに。乾いた際にガチガチに固くなり肌を傷つけてしまう恐れがあるからだ。糊付け直後は特に気をつけよう。

糊付け完了。全体に糊が浸透しているのが良く分かる。
塗り始めてからの所要時間は15分ほどであった。
乾燥
最後は乾燥。
自分の場合は表に戻してから乾かすことにした。裏返しのまま乾燥させると、糊のおかげで非常に固くなってしまい表に返すのが難しい為。
不自然な癖がつかぬ様、筒状に整えて吊るす。ジージャンの場合は肩部がしっかりとしたハンガーを使用すると良いだろう。
今回は天日干し。半日ほどでカラッと乾かし、完了。

糊付けといえばこの構図。糊の効果でカチカチに固くデニムは簡単に立つようになる。
シワ付け
さあ、ここからはひたすら着ていくだけ。
最初についたシワがそのまま定着していくため偏らないように腕を曲げ、シワをつける。

ハチノスに期待したい。

全体像。糊付けのおかげかゴワゴワした質感を感じとる事ができる。
ジージャンの糊付けと方法のまとめ
以上、ジージャン(デニムジャケット)の糊付けの方法について。
先日入手したLVC506をワンウォッシュ後に実際に糊付けし確認を進めてきた。
糊付け後の着用感はザラザラとしており非常に固い。段ボールを着ているようだと形容する人もいるがまさにそれ。
しかしこのザラ感、どこか心地が良い。
このような硬いデニムを着込んで、自分の体型に馴染むように柔らかくしていくのはデニムならではの楽しみといえるだろう。
ワンウォッシュ後の糊付けで硬さを補填。メリハリのある色落ちを目指していく。
じっくり着込み、糊付けの効果についても引き続き確認していくつもりである。







