adidas gazelle(アディダスのガゼル/ガッツレー)
ガゼルは英語、ガッツレーはドイツ語読みである。
このスニーカー、アフリカのサバンナなどに生息する草食動物のガゼルが名前の由来。
最高時速 80km/hの俊敏な足をもつこの動物はスニーカーのガゼルのイメージにリンクする。
アディダスの公式ではガゼルと表記されているが
どちらが正式?
ガゼルとガッツレーの違いは?
と問われる事があるが基本的にはただ単に読み方が違うだけ。
どちらもアディダスを代表するこのスニーカーの事を指す。
今回はそんな定番スニーカーgazelleの話。
アディダスについて
アディダスの歴史
ブランドとしてのadidas(アディダス)の歴史は1920年までさかのぼる。
ドイツの靴職人の息子アドルフ・ダスラーとルドルフ・ダスラーの兄弟が出資しダスラー兄弟商会を始めた所からその歴史はスタートした。
のちにふたりは分裂し弟であるアドルフは自分の愛称のアディとダスラーのダスから「アディダス」をスニーカーブランドとして始める。
ちなみに兄ルドルフはあのPUMAの創始者。
このふたつ、どうりで似ている所があると思っていたがこれを聞いた時は非常に納得した。
このふたつの偉大なブランドを兄弟が立ち上げたのだからそれは素晴らしい事である。才能溢れるルドルフ兄弟。
そして、アディダスはスニーカーブランドとして快進撃をしていく事に。
西ドイツ選手用のスニーカーとしてヘルシンキオリンピック時に選ばれた事をきっかけに同時期にはスタンスミスの元となるハイレットや名作スーパースターもぞくぞくと発表。
ブランドの名を不動のものとしていく。
数々の名作をつくりアディダスの人気は現在まで続いている。
スリーストライプス
adidasのスニーカーといえば スリーストライプと呼ばれる三本線がブランドの象徴。
これは元々補強のために施されたもので革が伸びてしまうのを防ぐためのものであった。
現在は技術的に補強自体は不要となるがアディダスの象徴的デザインとしてそのまま使用されている。
この三本線こそ誰もがひと目でアディダスをわかる揺るぎない印といえるだろう。
ガゼル/ガッツレーについて
1968年にオールラウンド用のトレーニングシューズとして発表。
〇〇専用シューズではなくオールマイティに使うために製作されサッカーやハンドボールその他のプロスポーツのトレーニング(競技でも)広く着用された。
その歴史は非常に古く現在まで度々復刻版がリリースされている。
スーパースターやスタンスミスと比べると少しマイナーなモデルにあたるのだろう。
しかし、ガゼル指名買いの熱狂的なファンも存在する。いささかマニアックなだけにその想いは深い。
アディダスに無くてはならないスニーカー。
近年は別注モデルも注目されセレクトショップで見かける事も多くなっている。
春夏スニーカーとしてライトグレーやピンク、ブルーなど淡色の支持もあり、レディース市場での人気もうかがえる。
ガゼルを選んだ理由と特徴
自分の場合、アディダスのスニーカーとしてはスタンスミス、カントリー等のベーシックなモデルを中心に履いてきている。
今回どのような理由でガゼルのセレクトをしたかについて、その特徴と共に書き進めていきたい。
フォルム→ アディダスのスニーカーの中でも随一と言える細身のフォルム。
スーパースターやキャンパスに代表されるようにアディダスは丸みを帯びたスニーカーが多い。
このガゼルはというと甲が低くとにかく細身のスマートなかたちに上品な内羽式(バルモラル)。
よくデザインが似ているキャンパスと比較される事が多いが、最大の違いはガゼルが内羽式でキャンパスが外羽式である事。
そしてシュータンの色。
キャンパスはアッパーとシュータンが同色だがガゼルの方は別色を採用している。
もちろん丸みを帯びた他の定番スニーカーも格好良いのだが、ガゼル特有の魅力がそこにはあった。
素材→ 上品なスウェード。
鮮やかな発色のアッパーは質感高くモノトーンスニーカーが多い自分としてはコーディネート欲をかき立てた。
落ち着いたスウェード素材がスポーティな雰囲気をほどよく緩和している。
スウェードスニーカーをじっくり履き込みたい。
これもガゼルを選んだ理由のひとつ。
カラー→ ダークネイビー(正式にはダークインディゴ)をセレクト。
深い濃紺とスリーストライプスの白との対比が非常に効いている。
トレフォイルロゴの主張とネイビーのコントラスト。
日の当たり方によって深い青、鮮やかな青へと度々変化する。綺麗な色を選び着まわしたかった。色で選んだのもひとつ。
フォルム・素材・カラー。以上の3点からガゼルをセレクト。シンプルながら表情豊かなスニーカーである。
ガゼルの着こなしとコーディネート
adidasのスニーカー全般(特にスーパースター・キャンパスあたり)に言えるのだが実際にコーディネートしていくとスポーティな雰囲気に引っ張られる。
元々がトレーニングシューズ、スポーツ用だから当たり前なのだろう。
しかし、特徴的な3本ラインや切り替えの多いデザインが尚そうさせる。
このバランスをとりながら着こなす事によって非常にお洒落に履きこなす事ができる。
そう、引き算が必要なスニーカーなのだ。
スニーカーの着こなしで真っ先に思い浮かぶのがデニム。
一般的にはスタンダードなのだろうがサイジングとカラーをシビアに合わせていかないと野暮ったくなりやすいのは事実。
組み合わせによっては途端におじさんっぽく見えたり逆に子供っぽく見えたり。
「スニーカーならばとりあえずデニム」そう言いたい所だが現実的には少し工夫が必要なようだ。
おすすめしたいのはガゼルをキレイに履く事。
三本線のインパクトは思いの外強い。それを活かす為にはボトムスをモノトーンやネイビー等の落ち着いた色を選ぶのがセオリー。
そして、パンツのデザインを思い切ってキレイなものに寄せる(スラックス・ウールパンツ・スリムパンツ)
トップスはシャツやニットなど上品なものとの相性が良い。スポーティに思いっきり振り切るか、キレイにまとめきるか。
テイストを振り切る。細身の定番gazelleを履きこなそう。