バブアー(Barbour)のビデイル。
無骨ながら機能的で均整の取れたフォルムをもつ良デザインとオイルドコットンが特徴の大定番。
所有しているビデイルSLとバブアーについてはこちら

このビデイル、6オンスのオイルドコットンクロスを使用しており、薄手のコットン生地は取り回しが良い反面、防寒性能に関してはそこまで高くないと考えている。
そこで頼りになるのがジャケットに取り付け可能な専用ライナー(インナーベスト)の存在。
今回はそんなバブアー(barbour)のライナーについて。ライナーはいらないのでは?そんな意見もあるなか実際にどんなものなのか着用感にふれながら、その必要性についてみていく事にする。
バブアー(Barbour)のライナー
バブアーにはクラシックビデイルをはじめ、ビデイルSL、ボーダー(border)、ビューフォート(Beaufort)、インターナショナル(international)。
その他にも様々な種類のジャケットが存在し、それぞれフィットの種類によってライナーが展開されている。
バブアージャケットにおけるライナーはレギュラーフィット用とスリムフィット(SL)用に分類されており、本体(ジャケット)と同サイズのライナーを選ぶ事はもちろん、年代やモデルで仕様が違うため装着可否の確認が必要となる。
レギュラーフィット(クラシックフィット)用ライナー
まずはクラシックビデイルに代表されるレギュラーフィットのライナーから。
ややゆったりとしたバブアーのレギュラーフィットジャケットは、英国ブランドらしいクラシカルな雰囲気を十分にあじわうことができる。
そんなクラシックなバブアージャケットの保温性能をサポートしてくれるのがライナーベスト。
ジャケットと同サイズのレギュラーフィット用ライナーであればビデイル、ビューフォート問わず装着可能。
例をあげると、レギュラーフィット用ライナーサイズ36を用意したとしてクラシックビデイルやレギュラーフィットのビューフォートには装着ができるがSLモデルにはできない。
※モデルや型番によって仕様が異なる為、最終的な装着可否はライナーとジャケットの組み合わせごとに確認するのがベター
インターナショナル(international)につける場合は専用のライナーも存在する。
型や製造年によっては適合が変わる可能性もあるため、適合には注意をして選んでいきたい。
スリムフィット(SL)用ライナー
対して、スリムフィットライン(SL)のライナー。
クラシックなデザインを踏襲しながらも現代の着こなしやコーディネートに馴染ませやすく提案されているSLライン。すっきりとしたシルエットで汎用性も高い。
SLのライナーの場合、基本的にはビデイルSL、インターナショナルSL、ビューフォートSLとスリムフィットのジャケット共通のライナーも展開されている。
キルティング加工されたウール地のタイプが好みであればこちらも。
バブアービデイル(Bedale)SLのファーライナーベストの特徴と着用について
そして、今回購入したのは、所有するビデイルSL対応のスリムフィット(SL)用ファーライナー。
ライナーの特徴
こちらが全体像。シンプルなデザインで見た目からも暖かさが伝わってくる。
ビデイルSL対応のライナーとしては、前述したキルティング加工のウールライナーも存在する。しかし、着用感と本体色(ブラック)との調和や組み合わせからこちらのファーライナーを選択した。
内側につけるものアイテムでありながら質感も十分。素材は表地がアクリル、内側がポリエステルでコーディネート次第ではベスト単体として着用する事も可能。
取り付けた際には肌触りのよいアクリルファーの毛足を感じることができ、これが非常に暖かく、心地よい。
ビデイルをはじめとしたバブアーのオイルドコットンはその油分のおかげで冬場に触れれば、ひんやりと冷たく感じる。
こういったバブアージャケットのデメリットである防寒面や冷たい質感をライナーが補ってくれる訳である。
ライナーベストでも見る事ができるロイヤルワラントはブランドの誇り。
社外製の一般的なインナーダウンを使用するのも可能ではあるが、やはり専用ライナーとジャケットの統一感にはかなわない。
ライナーの取り付け方
では、さっそく本体(ジャケット)に取り付けしてみよう。
装着前のビデイルSL。裏地のチェックが映える。
まずは、えり部タグ付近にあるフックにスナップ止めし、しっかりと装着。ここを留めておく事によりライナーベスト全体を吊す。
ジップ部だけでなく、複数で固定する事でジャケットへの負担も軽減できる。
いよいよビデイル本体についている内側のジッパーに噛み合わせ、取り付け開始。
見てのとおり噛み合わせ、引きあげ装着。
袖部にはライナーがない為可動の妨げにならない。
反対側もジップにて装着。
取手部が回転するため簡単に取り付けすることができる。
そのまま上まで引き上げ装着完了。
取り付け後がこちら。
やはり専用ライナー。一体感が素晴らしい。もともと備え付けられていたかのような収まり具合。裏地が適度にのぞくのも粋。
尚このファーライナーに内側にポケットがある為、ジャケットの内ポケットとして違和感なく使うことができる。
以上のように思いの外簡単。直感的に取り付けすることができる。
ライナーの着用感
次に着用感とライナーを取り付た場合の着用感について。
もともとが薄手のクロスを使用しているビデイル。裏地がない為ライナーを取り付けしてもひどく窮屈になることはない。
ライナーが袖部には無いのも相まって可動しやすい。社外製のライナーベストであれば、ずれてしまったり、着脱の際に意図せず動いてしまったりしてしまう事だろう。
ジッパー固定できる専用ライナーはやはり便利。着用感も良好で無用にずれる様な事もない。
サイズ感
続いてはライナー着用時のサイズ感について。
ライナーを装着するのであればサイジングには注意が必要。体感的にはハーフサイズからワンサイズ程度の厚みの差を感じるためそれを考慮してジャケットを選ぶ必要がある。
具体的にみていこう。
自身が所有するのは34のビデイル。当然ライナーも同サイズの34を装着。
そもそも本体(ジャケット)自体をジャストなサイズ感で着用したかったため過不足ないぴったりサイジング。
となればファーライナー取り付け後はややタイトなサイズ感となる。
しかし、ライナーなしであれば厚手のスウェットやニットをインナー使いし、ライナーありであればシャツやカットソーなど薄手のインナー、といった使い分けも可能。
このように、ビデイルの活用範囲が大幅に広がったと考えている。
着脱も簡単なため用途ごとに様々なパターンで着回すこともできるだろう。
ライナーはいらない?必要性について
ここまで、バブアー(barbour)のライナーと所有のSL用ファーライナーについてその特徴や着用感を確認してきた。
しかし、ライナーはいらないという意見もある。
正直に言おう。このライナー、必ず必要なものではない。
純正品ゆえにコストパフォーマンスが高いわけではないし、その価格分で防寒性の高いアウターを用意するという考えもできる。
ではやはりこのライナーはいらないのだろうか?
いやそんな事はない。思うに、バブアーのジャケットを所有している方はなるべく長期間使用したいのではないだろうか?
となると寒い真冬の時期にもバブアーを羽織りたいとなるだろう。
バブアーは真冬にも着れるか?

かくいう自分も同様で、このバブアーの雰囲気は他のアウターでは代用できず、できるだけ色々な時期や着こなしに活用したいと思っていた。
ここでライナーが登場する。
防寒性能がそこまで高くない。このバブアーの弱点を補い、ジャケットの可能性を広げる存在がライナー。
ライナーを活用し、愛用ジャケットの着こなしの幅を広げよう。
そう、ライナーは必要だった。