バブアー(barbour)のオイルドジャケット。
その名のとおりオイルを染み込ませる事で防水、防寒などの効果をもたらす特徴あるアウター。
メンテナンスや取り回しが難しい反面、愛好家も非常に多い。

以前の記事でレビューしていた所有のビデイル(bedale)も2年半ほど着用し、すっかりオイルが抜けてきた所。
バブアービデイルとオイルドジャケットについて

これはこれでアジが出て気に入っているのだが、正直少しくたびれた感じが否めない。
そこで、自身でリプルーフするタイミングがやってきた訳である。
今回はバブアービデイルオイルドジャケットのリプルーフとその方法について。
くわしい手順ややり方について実際に行い確認していく事にする。
バブアー(barbour)オイルドジャケットのリプルーフ
バブアーのオイルドジャケットにおいて、リプルーフは非常に大きな位置を占める。
なぜなら、オイルがどれぐらい染み込み残っているかによってそのジャケットの見た目や機能が大きく変わるから。
リプルーフとは?
まずリプルーフとは、どういった事を指していうのだろう?
ワックスの抜けたオイルドジャケットにオイル(ワックス)を染み込ませ再度撥水効果を与えるもの
このようになる。
オイルを染み込ませる主たる目的は撥水性を得るためであり、しっかりと含ませた油分は雨などの水をはじき機能性をたかめてくれるものとなる。
リプルーフは着用するにしたがって落ちていくオイルを再度入れていく作業になる。

こちらは自身が所有しているバブアー(barbour)のビデイル。
新品購入した当初はオイルの含有量も多く、見た目にもツヤがあったのだが、現状は適度にオイルが落ちサラサラとした感触となっていた。

コットン生地らしい手触りでこれも良いのだが、撥水性能となるとほとんどなくなってしまっている。
そこで必要となるのがオイル入れ、リプルーフが必要となるわけだ。
まずは自分で行うか、業者に依頼するかの選択肢について。
業者に依頼するリプルーフ
リプルーフは業者に依頼する事もできる。
代表的な所ではバブアーの公式サイトでも紹介されているラヴァレックス(Lavarex)。
公式に認められているだけあってその仕上がりも高水準なもの。
気になる料金であるが、バブアーのオイルドジャケットのクリーニング+リワックス(リペアを含まない料金)で2021年8月現在11000円(税込み)。
※付属品やジャケットの形状その他要因で変動の場合あり詳しくは公式サイト参照 https://lavarex.co.jp
お高いとみるか手間暇を考えれば安いとみるか、一度自身でおこなってみて初めてその答えが出るのかもしれない。
その他、一般のクリーニング点なども業者によっては依頼可能な所もある。
しかし、その精度や仕上がりも様々である為できるだけ慎重に選ぶのが良いだろう。
業者に依頼するかどうかについては、
● 自分で行うには手間がかかる
● 失敗が怖い
上記の部分を気にされる方については業者(ラバレックス)依頼するのが有効だと考える。
しかし、今回はあくまでセルフで行うリプルーフの話。
さらに詳しく確認していこう。
セルフで行うメリット
まずは自分でリプルーフを行うメリットについて。
コスト
真っ先の思いつくメリットが費用面(コスト)。
前述のとおり業者は少なくとも1万円以上に出費を考える事になる。
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自身でリプルーフした場合にはよれよりも大きく予算を抑える事が可能となる。
必ず必要なのはオイルぐらいなもので、後述するがその他は一般家庭で使用しているもので準備できるものがほとんどとなる。
愛着
次にあげられるメリットとしてはジャケットに対する愛着。
実はこれが一番大切な要素だと考えており、自分でリプルーフする事によってそのアイテムはよりかけがえのないものとなる。
普段ジーンズの色落ちや革靴のメンテナンスを楽しんでいる方ならおわかりいただける人が多いかもしれないが、わざわざ手間がかかる面倒な作業を行う事によってそのアイテムはより自分にフィットした唯一無二のものになっていくだろう。
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所有感が高まり、よりそのアイテムを好きになっていく独特の感覚がそこにある。
すぐにできる
もうひとつあげられるセルリプルーフのメリットとしては、思い立った時にすぐできる所。
リプルーフ業者に依頼した場合、すぐに手元に戻ってくる様な作業内容ではない(特別な即納依頼は除く)。
その為しばらくの間使用できないばかりか業者側に預けっぱなしになるだろう。
一方、自身で行った場合はその日に作業を進め、自身で経過観察を行う事ができる。
作業後のオイルが馴染んでいく様や完成時の状態をタイムリーに見る事が可能なため、達成感も得る事ができる。
リプルーフの方法
ではセルフリプルーフ、実際に始めていこう。
準備しておくもの
まずは準備しておくもの。
ワックス(オイル)
バブアー専用のワックスであるTHORNPROOF DRESSING(ソーンプルーフドレッシング)。

ワセリンで代用している方見た事もあるが自分はバブアー専用のオイル(ワックス)を選択。
作業頻度は低く、数年に一度しか行わない事もあり、少しでもジャケットに適したものでオイル入れしたかった為である。
湯煎用の鍋とコンロ
固まったオイルを湯煎するための鍋とコンロ。

オイルが固まるとジャケット塗り込むのが困難になる。
その為、鍋に湯を張り液状にしてから塗り込むのが必須。
大きすぎると温めるまで時間がかかる為適度なサイズの鍋を使うのが望ましい。
コンロは火を使う心配がある為、できれば電気コンロを用意したい。
自分の場合、準備の都合からカセットコンロ(ガスボンベ)を使用したが、もし使用する場合は十分に注意したうえで行なっていただきたい。
スポンジ
オイルを塗り込む為のスポンジ。

ボロボロと崩れてしまわぬようにネット付きのものを採用。
ドライヤー
オイルを塗り込んだジャケットを温める為に使用するドライヤー。

しっかり浸透させるのに必要。
あると無しでは仕上がりに差が生まれるものとなる。
布
拭き上げ用の布。

塗り込み完了後の余分なオイルの拭き取りに便利。
パイル地など凹凸のあるものは避け、使い古した綿コットンTシャツなどが最適だろう。
ない場合は類似のものであれば問題ない。
段ボール
オイルを塗り込んだジャケットを温める際に使用する段ボール。
横にカッターで切り込みを入れてあるのがポイントである。

ドライヤーで熱を加えオイルを浸透させるのだが、こちらの段ボールを使用する事でワックスをより馴染ませる事が可能。
大きめのビニールシート
屋内の床に敷き詰めるビニール。

屋外など汚れても良い場所で行うのが理想だが、確保が難しい場合はこのように大きめのビニールシートを準備。使い古したものや使用後にそのまま処分できるものがおすすめ。
ゴム手袋
今回準備を忘れてしまったが必須。
ゴム製のものや革製のものを使用すれば、手を汚さず作業することができる。
リプルーフの手順
では実際に作業を進めていく。
ワックス(オイル)を湯煎
まずはオイル(ワックス)の湯煎を行なっていく。

開封したばかりのワックスがこちら。
白く固まっておりこのまま塗り込むのは難しい。

これを鍋に水を入れ沸かし、湯煎にかける事で液体化させていく。

開始数分、白い部分が残っている為まだまだ。
さらに湯煎を継続していく。

このように全体が透明になれば頃合となる。
塗り込む
さあ、オイルの準備はできた。
さっそくジャケットに塗り込んでいこう。
ここからスポンジに染み込ませ塗っていく訳だが、実はスピード勝負となる。

オイルが非常に熱くなっている為火傷に注意。

しっかりと塗布していく。
分量に関しては後で拭き取る為多めに塗布してもかまわない。

そもそも分量が少ないと全く浸透せずリプルーフの意味をなさない為、浸るくらいがおすすめとなる。
裏地まで完全に浸透してしまわない限り多めに塗り込んだ方が仕上がりに期待できるのだ。
オイルを塗る順番
自分の場合、どこに塗り込んだか分かりやすくする為表面→裏面→腕部
の順番で塗り込みを行なった。

前見頃(右側)のみ塗布した状態。
塗った部分と塗っていない部分の違いがよくわかる。
広い部位から行った方がオイルも冷めず作業しやすいだろう。
途中でオイルが冷めてきた場合、湯煎し直して固まらないように配慮するのも重要。


ボタンや金具周り、襟裏やポケット周りの細かな部分もくまなく塗り込んでいこう。

べっとりとオイルがのっているが、ここから温めて馴染ませ余分な分は拭き取っていく事になる。
段ボールに入れドライヤーで温める
そして、各部位の塗布が終わるごとにドライヤーでジャケットを温める必要がある。
これはしっかりとオイルを生地に浸透させる為。

用意しておいた段ボールにしまい込み。

片側に空けておいた穴からドライヤーを当てていく。
角度を変えながら送風し、しっかりジャケットを温めていこう。
今回は、8月の暑い日に作業をしている為そこまでジャケット自体が冷たくなる事はない。
もし気温の低い秋冬に作業を行う場合はさらにジャケットの温度に気をつけて行うと良い。

各部位の塗布、ドライヤーでの温めを繰り返し完了。
余分なオイルの拭き取り
オイル(ワックス)を塗り終えたビデイル(bedale)。

最後に表面に白く残ったワックスは拭き取る必要がある。
用意した布でしっかりと拭き取り。
家具や他の衣類へのオイル移りを防ぐために入念に処理しておきたい。

ボタン裏や金具部分は綿棒など拭き取ることをおすすめする。
特にハトメ部分には固まったワックスが残りやすい為である。
風通しの良い場所で陰干し
作業が終わったら風通しの良い場所に陰干し。

しばらくは気長に放置が必要。
4・5日はしっかりと乾かし、その間に塗り込んだオイルも馴染んでいくのを待つばかりである。
まとめ
以上、バブアービデイルのリプルーフとその方法について。
セルフで行うオイル入れ手順とやり方に関して確認をすすめてきた。

こちらがリプルーフ完成品。
新品購入時のツヤ、色の深みが戻っており秋冬の着用が楽しみでたまらない。

リプルーフを実際に行って感じた点であるが、やはり重労働であった。
普段から革靴やジーンズのメンテナンスなど行っている方であればそこまで抵抗はないかもしれないが、なかなかに体力勝負。
その為、できれば二人以上で作業した方が良いだろうと感じた。
※自分も含めひとり作業を強いられる場合は事前準備をしっかり行う事をおすすめする
塗り込みしている時点で手はオイルまみれ、そのまま段ボールにいれたりドライヤーを手に取ったりすれば道具はベトベト。湯煎している缶は熱く手間取ることもままあった。
尚、ゴム手袋は必須。今回自分は手袋を準備せず作業に入ってしまった為反省している。
オイルまみれで道具を持ち直すのも大変であった。
しかし、以上の苦労や時間を差し引いてもお釣りがくるぐらいの満足感がここにあったのも事実。

お気に入りのジャケットが少しくたびれた状態から復活し、また新たにエイジングを楽しんでいける。
これに尽きる。
さらには自分で作業した思い入れがここに乗ってくる訳であり、他のものには変えられない。
バブアービデイルのセルフリプルーフ。
かけがえのないマイジャケットがここに復活したのである。















