ファッションは曖昧である。
いや、本当は違うのだろう。ファッションの見え方にはしっかりと理由がある。しかし、数値化が難しい所と着る人によって印象が変わるため曖昧に映っているだけ。
はっきりしなかったり、不思議に感じることも多い。「だから面白い」というのはある。
そんな不思議のひとつ「モデルが着ている服を一般の人が着ると同じに見えない問題」。今回はこれに迫ってみたいと思う。
似合う似合わない問題についてはこちら
モデルが着ている服は格好良い
多くのブランド服(ファストファッションも含む)はモデルが着用し、高度なバランスで着こなし、撮影技術、編集技術によりデータ化され、自分たちの目に触れる。
単純に格好良い場合がほとんど。
それは何故だろう?
◉ モデルの容姿が良い→ スタイルが良いとか、イケメンだから着こなしも良く見えるという部分。
(しかし、それだけの話なのだろうか?今回のお題において最も気になる部分)
◉ 服が良い→ もちろんモノによるが服そのもの(デザイン・品質)が良いものである場合。
◉ 撮影環境が良い→ 写真、画像の見栄えは機材や環境に依存する所も多い。照明やお洒落な背景で撮影されればもちろん良く見える。
◉ 本当はさほど格好良くない→ 雑誌やサイトで見るから良いような気がしているだけで実はそうでもない事もある。
◉ 新鮮だから→ 特に流行のもの、新たに提案された服だと新鮮に映り、より良い印象を受ける。
◉ ブランドの服だから→ 各ブランドによりデザインが施され、高バランスでコーディネートされている為、格好良い。逆にブランドのイメージに引っ張られ、本当はそれ程でないのに「ブランドだから良いのだろう」という錯覚を起こす事もある。
◉ 本当に格好良い→ そのままである。服や着こなしが純粋に格好良い。自分が着ても格好良い。
普通の人が着ても格好良く見えない理由
モデルが着ている服が格好良く見えるのはわかった。しかし、何故モデルが着ている服を一般の人が着ると同じに見えないのだろう?
下記の通りまとめてみた。
体型→ 人それぞれ、骨格や取るべきサイジングが違う。同じ服を着ても首が長い短い、肩幅が広い狭い。足が長い短いなど(もっとあるが)体型が違うわけで、写真のままモデルのコーディネートを真似たところでしっくりこないのは当然。良い体型わるい体型などはなく、それぞれの体型に則した着こなしが重要。
顔→ イケメンだから。確かに顔の印象は着こなしにも付いて回る。しかし、大事なのはイケメンかどうかではなく、ほりが深いとか優しげであるとか、相手に与える印象を良く考え、それに合わせる事である。
色→ 似合う色は人それぞれ違う。パーソナルカラーにもあるが、自分を活かしやすい色がモデルと同じとは限らない。
写真だから→ 撮影環境によって見え方は違う。同じ環境で撮影すれば格好良く写るかもしれない。
以上よりモデルが着るとおしゃれに見えるのに一般の人だとそうならない。
自分らしい着こなしをする
結論。前述した様々な条件が重なり、モデルと同じ服を一般の人が着ても同じに見えることはない。
むしろ同じに見える必要はなく、自分らしい着こなしやカラー(色のことでなく)を出していくのが良い。自身の好みのものを探りながら、客観的に見せたい印象で着こなしていく。
皆同じにならない所が面白い。曖昧を楽しむ。