ジーンズ(デニム)の色落ちといえば、濃淡があり、メリハリがついたものが注目されがち。
穿き込まれたヴィンテージジーンズや、こだわりの生地を使用したデニムメーカーのもの等バキバキの色落ちを見せたジーンズは確かに格好良い。
しかし、想定以上に目立ってみえたり、コーディネートしづらかったりと自然な着こなしを目指すには難しい事も多い。
そこで、普段から気軽に穿けて、着こなしに使いやすい薄色ジーンズが欲しいと手持ちのデニムを育てる事にしていた。
今回は、自然に色落ちが進んだアイスブルーの薄色(ライトブルー)デニムと色落ちについて。
色落ちさせる方法や意味合い、コーディネートに関しても掘り下げてみていこう。
アイスブルーデニムの薄い(ライトブルー)色落ち
まずはアイスブルーについて。
アイスブルーとは?
アイスブルーとは氷のような薄い青色の事。正式的な呼び名ではないため薄い青色(ライトブルー)の別表現という事になる。
このように透明感がある薄いブルー。デニムにおいては濃色の部分がなく綺麗に落ち切った色を差していう。氷のように涼しげな色み。
アイスブルーデニム(ライトブルー)の育て方
では、デニムをアイスブルーのように薄い色落ちに仕上げるにはどうすれば良いだろう?
とにかく穿く
まずはとにかく穿く事。
当たり前のように感じるがそもそも穿かないと色落ちは進まない。ただでさえデニムの色落ちは根気がいる作業で、何千時間と穿き込まないと薄い色に落ちていかないからである。
アイスブルーやライトブルーの色落ちにする為にはガンガン穿き込む事が何よりも重要。
頻繁に洗う
ジーンズの洗い方は千差万別でいろいろな考え方や方針がある。
例えば濃淡をつけるためにあまり洗わない様にする方法。
洗濯回数や頻度を少なくする事によってメリハリある色に仕上げる事ができるのだが、アイスブルーの色落ちを目指すのであればこの方法は適していない。
普通の服と同じ扱いで1、2回穿いたらすぐ洗う。洗剤に関してもデニム用洗剤や普通の洗剤を問わず使用し洗う。これを続ける事によって程よく均一なライトブルーに育てていく事ができる。
ダメージに注意
続いては、ダメージについて。
自然な色落ちの為にはとにかく穿き込む事が重要だと前述した。
しかし、そうするうちに裾が擦れ次第にダメージが蓄積されていく。
こういった適度な変化は楽しみつつも大きなダメージには気をつけて進めていきたい。
裾を引きずってボロボロにしたり、同じ箇所に負荷をかけすぎて穴が空いてしまうなど、過度にダメージが入らない様注意していこう。
せっかくクリーンな印象を与える事が可能なアイスブルーの色落ち。ダメージは最低限に抑えたいと考えている。
以上のようにアイスブルー・ライトブルーの薄い色落ち自体は難しい作業ではない。ただ、ひたすら穿く事や繰り返し洗うなど、とにかく時間がかかるというのがその特徴。
アイスブルーまでの道のりはなかなかに遠い。何よりも必要なのは根気という事になる。
アイスブルーデニム(ジーンズ)の着こなしとコーディネート
アイスブルーのデニム(ジーンズ)は綺麗に進んだ色落ちが魅力。
それを活かすコーディネート(着こなし)についても確認していこう。
こちらはよく洗い込まれ、綺麗な色落ちをみせるアイスブルー(ライトブルー)ジーンズ。
白シャツやシンプルなローテクスニーカーと組み合わせ、淡い色合いで統一した着こなしが素晴らしい。実にクリーンなコーディネート。
次は半袖シャツとの組み合わせ。
薄く色落ちしたデニムは、暑い夏に使用しても重くなりすぎず爽やかな印象を与える事が可能。
ダークトーンの靴を合わせても重く見えない。
これがアイスブルー(ライトブルー)デニムのちから。
そして、黒やダークネイビーなどの濃色アイテムとのコーディネート。
メリハリがついて互いの色を引き立てる為、相性が良い。
ネイビーとの対比でアイスブルー(ライトブルー)がはっきりと見えるのが分かるだろう。
以上のように、薄色デニムの組み合わせは手軽にキレイな印象を与える事ができる。
シンプルアイテムとのコーディネートも相性も抜群で、対比して引き立たせるのであれば濃色アイテムもよく馴染む。案外使いやすいカラーなのがよく分かるだろう。
アイスブルー・薄い色落ちを目指すリーバイス501
アイスブルーや薄い色(ライトブルー)の色落ちを目指して穿き込みしているリーバイス501について。
こちらは2000時間経過時の全体像。
数回穿くごとに洗いをかけ、良い意味で適当に進めている一本。
しかし、色落ちに関してはまだまだこれからで、アイスブルーに仕上げる為には最低6000時間ぐらいは必要だろうか?
やはりデニムは時間との勝負である。
フロント部。
適当に穿いているのだがそれでもヒゲは出る。フロントボタンにアタリが付いているのが見て取れる。
バックポケット部は座った分だけ擦れている印象。
ポケット部分が薄くなるにしたがいオレンジのアーキュエイトステッチが浮き上がり、格好良い。引き続き穿き込んでいこう。
膝部は特に目立った色落ちをしていない。
気にせず膝をついたりしている為多少色落ちが進んでいる部位。洗いの頻度を上げていく事でこの濃淡はなくなっていくだろう。
サイドについては脇割の柔らかいアタリが浮き出ている。
膝裏部。
わずかにシワがついている。洗う事によって最も色落ちに影響を与えるのはこの膝裏(ハチノス)だろう。のっぺりと色落ちが進んでおりメリハリはない。
しかし今回はこれで良いという事になる。アイスブルー・ライトブルーの薄い色を目指すのであればあくまで自然に穿き込み、よく洗っていく事が大事となっている。
アイスブルーデニムの色落ちと着こなし(コーディネート)のまとめ
以上のように、コーディネートしやすく、キレイな印象を付与してくれるアイスブルーのジーンズ。
しかし、このアイスブルーは長期間の穿き込みが必要で簡単に手に入るものではない。
もちろん生産の段階でウォッシュ加工してあるものであれば気軽に入手できるものもあるだろう。しかし、自身で穿き込んで育てるアイスブルーデニムは他のものには変えられない。
その為、所有のジーンズに関してもじっくりと長期間を見込み穿きこんでいく事にする。
究極の薄色デニムを育てよう。アイスブルーは根気強い穿き込みの先にあるのだから。