ダブルモンクについて
ダブルモンクとは?
モンク:モンクストラップのシューズの事。
モンクストラップとは15世紀のアルプスの修道僧(モンク)によって考えられたバックル付きの靴の事。そのベルトにより甲の調整が可能な所が特徴。
そのストラップがふたつあるタイプを指してそう呼ばれる。
だからダブルモンク。
革靴の分類とモンクストラップ
革靴はいくつかの種類に分類され、フォーマル寄りのものとカジュアル寄りのものに分類される。
モンクストラップはその中でもおおよそ中間の位置に分類されている。
フォーマル感が高い靴から表記すると
ストレートチップ→ プレーントゥ→ ウイングチップ・モンクストラップ・Uチップ→ ローファー
の順で低くなっていく。
ストレートチップの革靴であれば冠婚葬祭などのかしこまった場面(フォーマル)で使いやすく、一方のローファーであればカジュアルな場面で使いやすいという事。
具体的にいうとお堅いフォーマルな場面でジーンズにローファーを合わせて登場すれば浮いて見えるし普段のカジュアルな集まりでスーツにストレートチップでは堅苦しく見える。
このような訳である。
カジュアルの着こなしに使えるのか?
ではこのダブルモンク。
果たしてカジュアルのコーディネートでも使える靴なのだろうか?
もしこれがストレートチップしかも黒の内羽根タイプであればカジュアルな着こなしは非常に難しい。
前述したとおり堅苦しく見えるからである。
しかしモンクストラップであれば分類からみて
「カジュアルな場面の着こなしでも使える」という事になる。
カジュアルにおいて万能的な靴かと問われれば簡単ではない。
エレガントな印象を持つ為、着こなし面でもクセを上手にまとめる必要がある。
これがダブルモンクの特徴。
黒か茶か
カジュアル履きの革靴において色は大きく印象を変えるもの。
革靴でいえば黒か茶色で選ばれる事が多いだろう。
モンクストラップでもよく比較されるのがブラックとブラウン。
どちらを選べば良いのだろう。
「フォーマルやビジネスに適した色は?」
と問われればもちろん黒。
実はカジュアルにおいても服との相性次第で十分に使う事ができる。
黒にしかだせないシックな魅力というものがある。トーンを抑えた上品な着こなしがしやすいのは黒色の特徴。
モノトーンについて
黒色の考察
対するブラウンカラー。
こちらはカジュアル使いとしては実に万能。
色によってカジュアルダウンが自然に出来ており幅広くコーディネートする事ができる。ジーンズやスリムチノとも相性は良い。
コーディネート
ジーンズとダブルモンク
革靴をカジュアルで履く場合、ドレスダウンが必要になる。
例えばジャケットを羽織らずシャツにする。
ジャケットは羽織ったままパンツをカジュアルなものに変えるなど。
このカジュアルダウンの際、非常に使いやすいのがジーンズ。
ジーンズに革靴
ジーンズにダブルモンク。こちらのコーディネートでは青でカラーを統一しシャツ、くるぶし見せ、腕まくりでカジュアル使いの為の調整を行なっている。
写真の方では茶色のモンクだが黒でシックに合わせても格好良い。
ジーンズの着こなしだからといってくずしすぎない所がコーディネートのポイント。
セットアップ
エレガントな印象を持つダブルモンクはセットアップとの相性が良い。
かっちりしたスーツスタイルがしっくりくるのは当然だが、カジュアルな素材に置き換えた場合でも同様にキマる。
リネン素材を使った軽い雰囲気のセットアップ。カットソーのボーダー柄とダブルモンクの華やかさがよく効いている。
そのまま履くと重くみえやすい為くるぶし見せは有効。
カジュアルダウンの必要性
ダブルモンクの靴を使ってコーディネートを構築する場合、過剰にラフな組み合わせを使うのは難しい。
例えばスウェットパーカやショートパンツ。
足元のダブルルモンクが華やかすぎて浮いて見える。
かといってドレス感がつよい服ばかりではスーツスタイルと同じになってしまう。
という事で適度にカジュアルダウンさせる必要がある。
きっちりとカジュアルダウンしてあるコーディネート例。
アイテム的にはフードジャケット、ジーンズの組み合わせで比較的ラフなアイテムを使用。しかしカラーは黒と青の2色。
シルエットをスリムにまとめきっていて上品に見える。
Tシャツにダブルモンク。
プリントやルーズなシルエットであれば相性的に難しいが黒T、スラックスでキレイにコーディネートしている。
くるぶし見せはここでも活躍。
以上のようにエレガントな印象を持つダブルモンクはカジュアル使いする際にカジュアルにしすぎない様注意する必要がある。
あくまでエレガントに。
ダブルモンクを優雅に履く。