冬の単調になりがちなコーディネート。そこで活躍するのがアウターオンアウターの着こなし。
今回はアウターオンアウターについて。デニムジャケット(ジージャン)を中に着る組み合わせに触れながら、確認していく事にする。
アウターオンアウターについて
アウターオンアウターとはどんなものを指していうだろう?
アウターオンアウターとは?
アウターオンアウター。意味としては、文字通りアウターの中にアウターを着るという事。
アウターをインナーとして使い組み合わせる。これは、普段コーディネートにあまり関心が無い人からすると違和感を持つ方も多いのではないかと考えている。
かくいう自分も試してみるまでは正直抵抗があった。
なぜならアウターオンアウターは少し個性的な重ね着であり、アウター同士の相性や組み合わせなど気をつけるべき点も多いから。
しかし、それと同時に使いこなす事で非常に格好良くおしゃれに見せる事も可能。
アウターオンアウターのメリットについても確認していこう。
アウターオンアウターのメリット
アウターオンアウターのメリットについて。
既存アウターの流用
まずは既に持っているアウターを流用できる所。たとえば秋にメインのアウターとして着用していたもの冬のインナーとして使う事ができる。
少し薄手アウターであれば、通常は真冬に使う事は難しい。それをインナーとして使用する事で無駄をなくし、着まわしを楽しむ事が可能。
コーディネート数を増やし着こなしの幅を広げる
ただでさえ冬のコーディネートは単調になりがち。
そこでアウターオンアウターの出番となる。軽アウターやジャケットをインナー使いし取り入れる事によってコーディネート数を増やし着こなしの幅を広げる事もできる。
レイヤードのパターンを増やす事が重要
機能性(防寒・保温)
そして機能性。
ここでいう機能は防寒・保温性能の事。冬用とはいえコートやジャケットによってはそこまで保温性能が高くないものも多い。そこにインナーとしてアウターを差し込んでいく。
防寒面だけで考えればよくみるのがインナーダウン。普段外に羽織れるもののなかでも薄手で中に着れるものもたくさん展開されている。
その他でいうと、例えば中綿のないコットンジャケット。そのまま着用すれば真冬の寒さに対して心もとないものとなる。そこで中にアウターを重ね着する。
ミドル丈のバブアーのジャケットにデニムジャケットのインナー使い。サイジング、配色も絶妙だ。
コットンジャケットの防寒性の低さをアウターオンアウターで補う好例。ぜひ真似していきたい。
バブアービデイルの真冬の着用記事でも触れている
差別化
そして、続いてアウターオンアウターのメリットとしてあげられるのは差別化。
現状アウターオンアウターはそこまで多くの人が取り入れている着こなしではない。
その為、自然なコーディネートとして取り入れる事ができれば大きく差別化を図ることができるという事。他の人と少し違って見せるのもファッションの醍醐味である。
このようにメリットも多いアウターオンアウター。なかでも特に有効と感じているのがデニムジャケット(ジージャン)を使用したアウターオンアウター。
デニムジャケット(ジージャン)のアウターオンアウター
デニムジャケット(ジージャン)をインナーに使用したアウターオンアウター。
デニムジャケット(ジージャン)をアウターの中に着るという事になるが、自分でも一度試すまではイメージが湧かなかった。
しかし、実際に組み合わせてみるとこれが予想外によく馴染む。
これにはいくつかの理由がある。
ジージャンの着こなしについて
デニムジャケットがアウターオンアウターに適している理由
まずは、デニムジャケット自体が薄手である事。
中綿が入っているものや厚手のものはインナーとしては使いづらい。合わせ方にもよるがモコモコと着膨れしシルエットを崩してしまう為である。アウターオンアウターとして着用するのであれば尚更となるだろう。
そこの所デニムジャケットは適度に薄く上にアウターを羽織ってもすっきりして見せる事ができる。
中に着るのにも適したややタイトなA.P.Cのジージャン
次の理由としては、ショート丈である事。
着丈が短い為ロングコートやミドル丈ジャケットとの重ね着でも調和が取りやすい。ロングアウターを中に着るような組み合わせではバランスは非常に難しいものとなるだろう。
ミドル丈のジャケットのインナーとして使ってもジージャンはよく馴染む。
着丈のバランスがたいへん重要だといえる。
以上、デニムジャケット(ジージャン)はアウターオンアウターで使用するのに非常に適しているのが分かるだろう。
デニムジャケット(ジージャン)のアウターオンアウターコーディネートと着こなし
ではデニムジャケット(ジージャン)をインナーとして着こなす場合のコーディネート(着こなし)について。
アウターにはどういったものを選べば良いか?確認を進めていく。
コート(ミディアム・ロング丈)
まずは、シンプルなコートとデニムジャケット(ジージャン)のアウターオンアウターについて。
ステンカラー(バルカラー)やチェスターコートなどのシンプルなコートとのコーディネートについては総じて相性が良い。
デニムジャケット(ジージャン)はステッチやフラップポケットなどある程度目立つデザインが施されている。その為装飾過多ではないシンプルものと合わせるのがベター。
ウールのチェスターコートとの合わせは違和感もない。デニムジャケットを厚手のシャツに見立ててレイヤードするイメージで、ネイビーコートとインディゴの色合わせも自然に見える。
インナーで使うデニムジャケットはボタンの開け閉めで表情が変わる。いくつか開けてラフに着崩すのも良いだろう。
シンプルなコートの場合以上のようにコーディネートも容易。しかし、トレンチコートやダブルのピーコートなど、装飾多くなっていくにつれて難易度は上がるので注意が必要となる。
アウターオンアウターで使用するコートについてはバランスで使い分けていきたい。
ショート〜ミドル丈ジャケット
続いてはショートからミドル丈のジャケットにおけるアウターオンアウター。たとえば冬物のテーラードジャケットやバブアーのビデイルやボーダーなどの定番ジャケットなど。
これらもデニムジャケットには合わせやすい。前提としてジージャンは組み合わせるアウターの丈よりが短い必要がある為丈感には注意は必要だと考える。
しかしこの点以外は比較的にコーディネートしやすいのがショート丈〜ミドル丈のジャケットアウター。
ダウンジャケット
そして、最後がダウンジャケットのアウターオンアウター。
意外かもしれないがダウンもデニムジャケットと合わせやすい。ジージャンを厚手のシャツに見立てて合わせていくイメージ。
双方カジュアルなアイテムだけに馴染みも良い。ダークトーンのダウンと合わせ、ジージャンのインディゴブルーが良いアクセントとなっている好例。
ボリューム感があるダウンだけに薄手のデニムジャケットとの対比がほどよく映えるのだろう。
デニムジャケットのアウターオンアウターとまとめ
以上、デニムジャケットのインナー使用によるアウターオンアウターについて。
とっつきにくい印象のあるアウターオンアウターであるが、デニムジャケットに関しては冬アウターと非常に相性よく馴染みやすい。
積極的の取り入れ冬のコーディネートのプラスワンとして活用していきたいものである。
デニムジャケット(ジージャン)でつくるアウターオンアウター。冬の着こなしに幅を広げよう。